2023年8月24日木曜日

浜崎あゆみは元キッズモデルで、アイドル、女優だった…

■2021/12/10 好みど真ん中なEeL、中田ヤスタカのCAPSULEと混じる…
■2022/08/07 中田ヤスタカのCAPSULEが売れるようになったのはいつなのか?
■2022/09/03 浜崎あゆみは元キッズモデルで、アイドル、女優だった…
■2020/04/10 m.c.A・T、宮沢りえ、観月ありさも小室ファミリーだった?


■2021/12/10 好みど真ん中なEeL、中田ヤスタカのCAPSULEと混じる…

 EeLのCDが出てきました。当時好みど真ん中で大好き!と思ったもので、ナンバーワンクラスだったのですが、今聞き直してみると、そこまでは行かないです。好み変わったのかな…。ただ、聞いているうちにだんだん蘇ってきました。やっぱり相当良いですね。

 EeLはたぶん英語で「うなぎ」の意味。なんで「うなぎ?」という謎なチョイス。
 全然有名じゃないのでWikipediaに単独項目はないものの、「イール」の曖昧さ回避の項目で名前は出てきています。ただ、「日本のバンド」という紹介になっていて、「バンドかなぁ?」と。

 今聞き直してみると、楽曲によっては確かに思ったよりバンド臭するものがあってびっくり。このバンド臭ある方が今は好みかも。ただ、私的には当時渋谷系という理解でした。渋谷系は音楽ジャンルとしては異端な分類ですし、大きく言うと、エレクトロニカ系、テクノ系ですかね。
 検索してみると、<EeL - OTOTOY>では、<エレクトリック・パンク・ミュージックをベースに、キュートかつ、ファンキーなポップ・ミュージックを作り出す関西在住女性アーティスト>という説明。やはりバンドではないですよね。また、エレクトリックというワードがやはり出てきました。

 ここでは、初の音源をリリースしたのは1999年で、フレンチ・ポップ、ボサの要素を取り入れた音楽との説明。
 2000年1月には、高速打ち込みビート+ウィスパー・ヴォイスのテクノ・ポップ・サウンドへと展開を広げ、アルバム『Kung-Fu Master』(2001年4月)、『EeL early works』(2001年9月)、『people people』(2001年12月)をリリースとありました。
 もう1枚持っていたはずですが、今出てきたのは、3つのうちの最初『Kung-Fu Master』ですね。ウィスパーボイス強いってのは思いましたね。こんなんだったっけ?と最初戸惑いました。

 この後は聞いてない時期ですが、2002年4月からトラック・メーカーにROMZ recordのmilch of sourceが参加。2004年12月、オールド・スクールからブレイク・コア、ファンク、レゲエ、エレクトロニカなどあらゆるジャンルをエレクトリック&ポップに再構築した4thアルバム『Little Prince』をリリースしたそうです。

 記憶と違っていたのでなんか変だなと検索して、気づきました。「CAPSULE」と勘違いしていましたわ。ナンバーワンクラスで好きだったってのは、「CAPSULE」の方。ごめんなさい、だいぶ勘違い。でも、EeLも間違いなく大好きですね。
 「CAPSULE」はPerfumeなどのプロデュースで知られる中田ヤスタカさんのユニット(ただWikipediaはCAPSULEもバンドとの説明)。Wikipedia見たら、「CAPSULE」もかなり売れたんですね。私が買っていた頃は全然だったはずです。(ちなみに私が買っていた頃の表記はcapsuleで後に表記変更したようでした)

■2022/08/07 中田ヤスタカのCAPSULEが売れるようになったのはいつなのか?

 CAPSULEですが、ウィキペディアによると、2001年にメジャーデビュー。 これはCDデビューという書き方もされています。2001年3月28日のマキシシングル「さくら」が最初のようですが、このときはたぶん私は知らなかったと思います。
 記憶にあるのは、アルバム2枚ですね。たぶん初期の3枚のうちの2枚だと思うのですが、検索して画像を見ても特徴のないシンプルなジャケットで全然記憶にありません。このときはあまり売れていなかったようで、ウィキペディアにある順位(オリコン順位?)という項目は圏外もしくは低い数値でした。

1     2001年11月21日     ハイカラ・ガール -(圏外?)
2     2003年3月19日     CUTIE CINEMA REPLAY     232位
3     2003年11月19日     phony phonic     120位

 4枚目以降は30位~50位代くらいでもう少し良い順。さらに7枚目以降は20位台で安定しています。ただ、アルバム順位はリリースが少ないために、シングルと全然イメージが違います。かなり良い順位でないと一般人はほとんど知らない状態。個人的にはベスト10は最低限必要なイメージでした。

4     2004年6月9日     S.F. sound furniture     35位
5     2005年2月9日     NEXUS-2060     59位
6     2005年9月21日     L.D.K. Lounge Designers Killer     49位
7     2006年5月10日     FRUITS CLiPPER     CD     29位
8     2007年2月21日     Sugarless GiRL     CD     25位
9     2007年12月5日     FLASH BACK     CD     20位

 ただし、ウィキペディアによると、この最後の20位のアルバム『FLASH BACK』の時点でかなり売れていた模様。その次のアルバムからは以下のように、「オリコンチャート6位」などと文句なしの売れ方をしており、9枚目の『FLASH BACK』か『MORE! MORE! MORE!』のあたりでブレイクとみなされているようでした。

<2007年、アルバム『FLASH BACK』がiTunes Storeエレクトロニックチャートにおいて1位を獲得、総合チャートにおいても1位を獲得している。2008年、アルバム『MORE! MORE! MORE!』がオリコンチャート6位となり[4]、capsule初のオリコンベストテン入りとなった。2009年、初のベストアルバム『FLASH BEST』もオリコン週間チャート7位[5]、CDデビュー10周年となる2011年のアルバム『WORLD OF FANTASY』がオリコン週間チャート3位となった[6]>

■2022/09/03 浜崎あゆみは元キッズモデルで、アイドル、女優だった…

 ビデオテープ整理で「学校II」というビデオテープが出てきました。全く覚えがありません。少し見たものの、やはり記憶になし。検索すると、山田洋次監督の1996年の映画。家族の誰も見そうにない渋いチョイスです。
 変だな…と思ってウィキペディアを見ても、どう考えても家族の誰も見ないだろう内容の映画。謎です。

<竜別(りゅうべつ)高等養護学校では、様々な障碍を持つ生徒たちが寮生活を送りながら教育を受けている。2年前この学校に入学してきたのは、いじめに遭って以来一言も話さなくなった高志や言語障害と歩行障害がある佑矢たち。彼らを受け持つのは、クラス担任の竜平とそれをサポートする玲子、それに新人教師・小林の3人。佑矢は特に手のかかる生徒で、すぐに暴れ回るため小林はつきっきりでその対応に追われる。竜平たちは長い月日をかけて生徒との関係を築いていく。しかし3年生になった高志はある日、佑矢を連れて「買い物へ行く」と寄宿舎を出たまま失踪する>

 ただ、予想外なことにアイドルも出ていた模様。なので、アイドルファンの家族が録画した映画なのでしょう。映画の内容はたぶん理解できていなかったものと思われます。


その他の主な人物
由香
    演 - 浜崎あゆみ
    竜平の娘。母と祖母と3人で暮らす。進路をめぐり母と意見が合わずに悩む。

安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S
    演 - 安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S
    本人役でライブシーンで登場。他にも本作では安室奈美恵の楽曲が何度か使用されている[注 6]。

[注 6]^ 作中では「GOOD-NIGHT」や「Don't wanna cry」など安室奈美恵の楽曲が、CDやラジオから流れる曲として使用されている。


 浜崎あゆみの方のウィキペディアを見てみると、この映画のとき(1996年)、浜崎あゆみは歌手デビュー前。もともとはキッズモデルやアイドル、女優だったんですね。知りませんでしたわ…。

1978年 - 1997年 キッズモデル、アイドル時代
<小学生の頃にSOSモデルエージェンシー福岡にスカウトされ、「浜崎くるみ」(引用者注:本名は濱﨑 歩)の芸名で福岡中央銀行のポスターや地元商業広告に登場。その後、東京のサンミュージック(現:サンミュージックプロダクション)を紹介され、所属することとなる>
<1993年、14歳でテレビ朝日系テレビドラマ『ツインズ教師』でドラマ初出演し、女優としてデビュー。1994年、15歳で芸名を「浜﨑あゆみ」(『崎』の異体字『﨑』)に改名し、同年4月に堀越高等学校芸能活動コースに入学。同級生には中山エミリがいる。16歳から17歳にかけて「渚のシンドバット」「未成年」や「闇のパープル・アイ」等テレビドラマ・映画、Vシネマで女優として出演。またグラビアアイドルとしての活動や「AYUMI」名義でアルバム「NOTHING FROM NOTHING」のリリース(1995年)なども行った。
 また、スーパーファミコンのサテラビュー向けラジオ番組に泉谷しげると共にレギュラー出演していた事もある。(中略)当時に対談した伊集院光によるとこの頃の浜崎はアイドルでは全然売れておらず、一人で出した企画盤のCDをみんなに配っていたという>


■2020/04/10 m.c.A・T、宮沢りえ、観月ありさも小室ファミリーだった?

 過去のラジオ番組録音テープを整理中。1998年3月24日のゲルゲットショッキングセンターの「都内高校生101人に聞いときました」は「小室ファミリーといえば?」でした。今聞くと、「小室ファミリーなの?」って人がちょくちょく入っていて、「ん?」と思います。

1位    globe
2位    華原朋美
3位    安室奈美恵
4位    hitomi
5位    trf
6位    トーコ
7位    篠原涼子
8位    H Jungle with t
9位    観月ありさ
10位    宮沢りえ

 トーコも忘れかけていましたが、観月ありさ・宮沢りえは確実に小室ファミリーであった覚えがありません。Wikipediaを見ると、観月ありさは小室ファミリー完成前の時期から楽曲提供していたとのこと。そういえば、小室さんっぽい曲ありましたね。宮沢りえもWikipediaに入っていたものの、彼女もブーム前からの提供でした。私がまだ音楽をコンスタントに聞き始める前ですね。こうやって見ると、アイドル系かなりありますね。この後も名前が出てきます。
 さらにランキング圏外で名前が出てきたm.c.A・Tにびっくり。こちらは小室ファミリーのWikipedia、m.c.A・TのWikipediaにすら記述がありません。検索してみると、何度か小室さんが楽曲提供していた内田有紀の6枚目のシングル「EVER&EVER」が、内田有紀&m.c.A・T名義で、「作詞:m.c.A・T・小室哲哉、作曲・編曲:富樫明生・小室哲哉」だったので、ここらへんが理由でしょうか。しかし、全く覚えがない曲です。

 もうひとり渡辺美里がわからず。 Wikipediaによると、立身の契機を作った「恩人」であり、作詞面で小室に影響を与えるなど独自の世界を持つものの、小室ファミリーとされないとされていました。楽曲提供していたってことみたいですね。渡辺美里は「My Revolution」だけ好きだったんですけど、これ、小室さんだったということで納得したことを思い出しました。
 ゲルゲットショッキングセンター番組アシスタントで小室さんプロデュースでデビューの大賀埜々は、投票がなかった模様。マイナーですしね。他には、鈴木亜美という大物やdosなどがないですけど、デビュー前かな。

 私は小室さんの曲大好きな気がしていたのですけど、こうやって見ていくと、大好きってアーティストが全くいなくて不思議です。うーん、大好きだったというのは、錯覚なのか…。

大嫌いだったのが大好きになるアーティストがなぜか多い

■2019/08/30 はるか遠くに星が見えるなら…サニーデイ・サービスの曲名が不明
■2019/08/30 大嫌いだったのが大好きになるアーティストがなぜか多い

■2019/08/30 はるか遠くに星が見えるなら…サニーデイ・サービスの曲名が不明

 昔のテープ整理しているんですが、曲名メモが行方不明。歌詞検索でどうにかなるだろうと思いましたし、実際、だいたいどうにかなります。ただ、結構出てこない曲もあって想定外でした。
 サニーデイ・サービスの「恋人の部屋 」はすぐわかり、その次の曲でやはりサニーデイ・サービスだと思うんですけど、これがわからないんですわ。「言葉じゃ言えないことばかり」で始まり、サビっぽいところが「はるか遠くに星が見えるなら たとえどこにいても全然構わない」っての…。まさかわらかんとは…。
 サニーデイ・サービスではない…ってこともひょっとしたらあるかもしれませんけど、どっちにしても検索しても出てきませんでした。

■2019/08/30 大嫌いだったのが大好きになるアーティストがなぜか多い

  さて、このサニーデイ・サービスの話。私は結構最初聞いたとき大嫌いだったのに、後からむしろ最高クラスに大好きになるというアーティストがいます。新しい感覚に最初慣れなくて、後から慣れる…って感じなのかな。普通は第一印象が悪いのに後から大好きになるって、あまりないと思うんですけどね…。
 で、サニーデイ・サービスもそういうバンドだったような?と。最初聞いたとき、眠たくて退屈だなと思って いたのに、後からむしろ最高じゃん!となった気がします。
 他に最初むしろ嫌いだったのって何だっけな?と思い出してみると、ピローズやブランキージェットシティもそうでしたね。ミッシェル・ガン・エレファントは好きじゃなかった期間短いけど、 やはりそういうタイプ。バンド系以外でもあった気がするんですけど、忘れました。思い出したら追加しますわ。

2019/09/01追記:嫌いってほどじゃなかったですけど、そういえば、くるりはインディーのときは全然。同じ曲でメジャーになって聞いて、名曲じゃん!という。なんなんでしょうね、これ…。

2022/08/13追記:そういやCoccoも最初嫌いで後から大好きになったアーティスト。激しい系ではなく優しい系だと、ノーナ・リーヴスも最初なよなよしていて好きじゃなかった記憶。他にも多数いたはずです。

スーパーカーって名前…ダサかっこいい?普通にダサい?

■2019/07/01 スーパーカーって名前…ダサかっこいい?普通にダサい?
■2022/07/29 バンドメンバー募集の張り紙見て連絡するも音沙汰なかった…

■2019/07/01 スーパーカーって名前…ダサかっこいい?普通にダサい?

 昔のテープ整理していたら、スーパーカー(SUPERCAR)のデビューした頃(1997年デビューで翌年の初めころみたい)のミュージックスクエアのインタビューテープが出てきました。まだ青森在住で、垢抜けない素朴な感じでボソボソと話しています。
(出てたのはボーカル&ギターの中村弘二とベース&ボーカルの古川美季(フルカワミキ)ですかね? 書き終えてからラジオの続きを聞くと、ライブでは別の人だけがMCをやり、トークショー状態と言っていました。あと、翌日のゲストがプリスクールで、中村貴子さんが「こちらのVoも喋らないと聞いている」と言ってて笑いました。プリスクールの場合、喋らないのは大和田晃(確か愛称はバクちゃん)だけで、女の子の佐藤美恵子(エコ)は結構話してくれたような…)

 このインタビューで、スーパーカーというバンド名をつけた理由について、ダサかっこいい感じといった 説明をしていたんですよ。
 でもね、ダサかっこいいじゃなくて、ダサいのみじゃない? ダサさ100%じゃない?と思ってしまったんですよ、正直。「スーパーなんとか」って時点でダサいんですが、「スーパーカー」というのがまた使い古された感じ。当時も名前がなぁ…と思っていました。

 ただ、「ダサかっこいい」という狙いそのものは、スーパーカーの音楽のアンバランスなイメージと妙に合っている気がします。
 確かスーパーカーって、初期はライブが下手なバンドとして有名だったはず(書き終えてから続きを聞くと、自分でライブについて「ぼくらうまくないんで」と言っていた)。最初に組んだバンドですぐデビューしちゃったということで、経験不足。でも、ライブはどうか知らないんですけど、CDはめっちゃいいんですよ。番組でかかっていたデビュー曲のcream sodaはマジで100%素晴らしい。今聞いても大好きですね。

 CDでもたぶんうまいわけじゃないんでしょうが、爆音が似合いそうなバンド音に、か細いどこか頼りない感じもする、やや淡々とした切なさを感じるボーカル。メンバーはほぼ10代という若いこの時期にしか出せないであろうという初々しく未成熟な感じが最高でした。これでむしろうまかったら、全然良くなかったと思うくらい。ヘタウマともまた違いますが、絶妙なバランスです。
 Wikipediaを見ると、ジャンルはオルタナティブロックやギターポップなど。後半はエレクトロニカになり、おそらく音楽的には完成度が高まったんじゃないかと思うのですけど、私は初期の未完成さがぶっちぎりで好きでした。10代やデビュー当時しか出せないものってあると思います。
■2022/07/29 バンドメンバー募集の張り紙見て連絡するも音沙汰なかった…

 スーパーカーのウィキペディアを読んでいました。1995年、当時八戸市で寮生活を送っていた石渡が同市内の「楽器の文明堂」(既に閉店)に貼られていたバンドメンバー募集の張り紙に興味を持ち、そのバンドに連絡を取ったのが、きっかけだとのこと。
 ただ、一向に動きがみられなかったため、石渡が小学校時代からの幼馴染の中村と中学時代に野球部でバッテリーを組んでいた田沢を誘い、そこに張り紙を貼ったバンドのメンバーだった古川を逆に招く形で結成したそうです。下手にこのバンド募集の話が進まなくて良かったですね。

 最初のときにも当初は青森在住のまま活動という選択をしていたのですが、ウィキペディアでは、そこらへんの話はなし。以下のデビューまでの経緯の説明によると、すでに音楽に専念することは確定していたようです。
 ただ、ギターの石渡淳治(いしわたり淳治)が高専に通っていた…という話があったので、青森在住継続はそこらへんの関係かもしれません。

<同年の夏に初めて曲を作り、地元の「ビートルズマニアのおじさん」の家で5曲ほど録音したデモテープを秋にソニー・ミュージックのオーディションに応募したところすぐに返事が来る[2]。しかしデビュー契約ではなくスタジオ代を応援する旨の契約だった(いわゆる育成期間)。確実にプロになれる保証もなかったためメンバーは進路についてかなり悩んだが、ほとんどが進学や仕事を辞め音楽に専念する道を選ぶ。石渡は高専に通っていたため、彼のみ学校に通いながらバンド活動をしていた[1]。石渡がなぜ自分たちを通してくれたのかソニーの新人開発担当に聞いたところ、「字がきれいだったから」と言われたという。
 1年間の育成期間を経て1997年4月にレコーディングを始め、同年9月21日にエピックレコードジャパン内のレーベル兼事務所「dohb discs」(ドーブ・ディスクス)からシングル「cream soda」でデビュー>

2023年8月23日水曜日

ポケモンGOはヒンズー教を冒涜、インドで禁止を求める裁判 理由は?

 2016年9月7日、インド西部グジャラート州の男性が、国内でのポケモンGOの禁止を求める申し立てを裁判所に行いました。
 その理由として正しいものはどれでしょう?

(1)インドで神聖な動物とされる牛をモチーフにしたポケモンが複数いるから。
(2)菜食主義をとっている人々に卵を与えているから。
(3)ヒンズー教の神をモチーフにしたものだとポケモンがいるから。










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 2016年9月7日、インド西部グジャラート州の男性が、国内でのポケモンGOの禁止を求める申し立てを裁判所に行いました。
 その理由として正しいものはどれでしょう?

(1)インドで神聖な動物とされる牛をモチーフにしたポケモンが複数いるから。
(2)菜食主義をとっている人々に卵を与えているから。
(3)ヒンズー教の神をモチーフにしたものだとポケモンがいるから。

答え:(2)菜食主義をとっている人々に卵を与えているから。


 牛をモチーフにしたポケモンは実際に複数いますが、それは問題になっていません。まだポケモンGOには出ていないのかもしれませんけどね。
 それより問題になっているのは、卵でした。ただ、私は、ポケモンの卵は食べるわけじゃなくて、孵化させるものだと思っていました。どうなのでしょう?
 それより、宗教施設と絡んだのがマズかったのかもしれません。

ポケモンGOは宗教冒とく 「卵」が菜食主義を侵害、インドで提訴 国際ニュース:AFPBB News

人気のスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(Pokemon Go)」は、ヒンズー教徒など宗教上の理由で菜食主義をとっている人々に「卵」を与えて信仰を冒涜(ぼうとく)しているとして、インド西部グジャラート(Gujarat)州の男性が7日、国内でのゲーム禁止を求める申し立てを裁判所に行った。
男性の代理人を務める弁護士は、ポケモンGOがプレーヤーに「モンスターの卵」を集めさせ、卵の入手スポットに宗教施設を利用しているのは、ヒンズー教やジャイナ教の信者たちの宗教感情を害していると主張している。


2023年8月16日水曜日

So-net会員向けサービス一挙終了で改悪されてしまう…

■2022/07/03 全く記憶にないアニメ『名犬ジョリィ』のVHSビデオが出てきた…
■2023/01/10 So-net会員向けサービス一挙終了で改悪されてしまう…


■2022/07/03 全く記憶にないアニメ『名犬ジョリィ』のVHSビデオが出てきた…

 私の名前で「~~用テレビ録画」というのと「ジョリー」というタイトルが併記された古臭いVHSビデオのテープが出てきました。全く覚えがありませんし、私の文字でもないです。
 そんな名前のバンドあったかな?と考えてみますが、全く思い当たらず。音楽関係で言うと、沢田なんとかさんが似た名前のあだ名でしたよね…と検索。沢田研二さんであだ名は『ジュリー』でした。ウィキペディアによると、「由来は沢田本人が女優のジュリー・アンドリュースのファンだったため」。女性みたいなあだ名だなと思っていたら、普通に女性の名前が由来脱炭絵ですね。
 そういや、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川さんも似た感じ。で、このジャニーズ事務所だと他の方も似たような名前だったはず…と、これも調べてみると、ジャニー喜多川さんの姪で、ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子さんがそのまんま『ジュリー』でした。沢田研二とおんなじじゃん!
 最近の話ですけど、私が好きな武藤雅騎手がアメリカのベルモントオークス招待で乗った馬で似た名前だったな?というのも思い出します。これもまた検索。こちらはジョディーという牝馬でした。やはりメスです。

 話がそれまくってきたのでビデオの話を。首を傾げつつ見てみると、白い犬が出てくるフランダースの犬っぽいアニメが入っていました。検索してみると、「ジョリー」ではなく「ジョリィ」が正しかった模様。『名犬ジョリィ』というTVアニメでした。ウィキペディアでは、以下のような説明があります。

<『名犬ジョリィ』(めいけんジョリィ)は、日本のテレビアニメである>
<フランスの元女優セシル・オーブリー(セシル・オウブリ)の文学作品『ベルとセバスチャン Belle et Sébastien (邦訳題: アルプスの村の犬と少年(英語版))』を原作として作成したテレビアニメ。1981年4月7日から1982年6月22日までNHK総合にて放映された。全52話。本作品放送直前の1981年3月31日に「名犬ジョリィがやってくる」が放送された>

 犬好きなので私は犬のジョリィが好きだったのではないかと思うのですが、名前的には主人公の少年「セバスチャン」にピンと来ました。確かにセバスチャンという単語が出てくるアニメなら、好きだった記憶があります。

 独自研究くさいこのウィキペディアページでは、この後、長々と「ジョリィ」という名前についてツッコミ。本当にそうなのか不明ですが、日本で改変した犬の名前ジョリィは、「美しい」という意味jolie由来で変だと書いています。
 そのほかの原作改変も指摘されており、日本が輸入する際にいろいろ改変しまくる…というのは、実際よくあるパターンですけどね…。

<原作小説のタイトルを見て分かる通り、元々の犬の名は「ベル」であり、またメスである(Belle も Jolie も「美しい」という意味だが、jolie は形容詞にしかならないのに対し、belle は冠詞を付ければ名詞にもなるため、名前としては Belle のほうが普通である。形容詞 beau の女性形が belle であるため、雌犬であることが分かる)が、日本でのアニメ作成に際して「ジョリイ」と改名された。
 なお本作の作中でも、昔の飼い主を名乗る男が「ベル」の名で呼称していた。フランスでの放映は原作小説のタイトルのまま Belle et Sébastien とされる。
 また邦訳題にアルプスとついているが、アルプス山脈ではなくピレネー山脈が舞台である。物語の最初はフランスのバスク地方であり、ピレネー山脈を越えるとスペインのカタルーニャ地方に入る。登場人物の名前もそれぞれフランス風、スペイン風に分かれている>

■2023/01/10 So-net会員向けサービス一挙終了で改悪されてしまう…

 どうでもいい話なのですが、ソネットというプロバイダーで以前、やっていた「モモの不思議な扉」でデータを取っていたものを記録。インフレの煽りなのか、ソネットでは2022年11月いっぱいでポイントサービスが一挙終了。「モモの不思議な扉」も終わってしまいました。なので、紹介しても仕方ないんですが、どこかに記録を取っておきたいな…と思ってここに追記。まず、以下はポイント向けサービス終了のお知らせなどです。


So-net会員さま向けサービス(ポイントゲーム)終了のお知らせ|お知らせ|So-net 2022年10月14日
https://www.so-net.ne.jp/info/2022/op20221014_0060.html

このたび、下記サービスを終了させていただくこととなりました。
■終了サービス
    ウミガメのたまご
    ソネファイブ
    モモの不思議な扉
    モモの森
    お肉もPON!
    野菜もPON!
    鮮魚もPON!

ウミガメのたまご
    ・ウミガメにソネットポイントやチケットを与えてたまごをもらうゲームです
    ・たまごからは豪華賞品やソネットポイント(So-net内ポイント、利用先限定ポイント)、ウミガメのたまごでつかえるチケットが獲得できます

ソネファイブ
 (ロト6みたいなもの)

モモの不思議な扉
    ・モモと一緒に扉を開けてポイントとパズルのピースを獲得していくゲームです。
    ・無理やり開けるもよし、アイテムを使って開けるもよし。期間中に6個のピースが集まったとき、ボーナスポイントが必ずもらえます!
    ・扉にチャレンジできるのは1日1回。毎日チャレンジしてソネットポイントを獲得しましょう。
◆遊び方
    1.スタートボタンを押すと、不思議な扉が並んでいます
    2.<どの扉をあける?>あけたい扉を1つ選んでタップもしくはクリックします
    3.<どうやってあけますか?>アイテムを選び、[はい]を選択します
    4.見事に扉をあけることができたらポイントGETのチャンスです。
    ※ただし、アイテムによっては扉が開かなかったり、扉が壊れてしまったりすることがあります
    5.期間中に6つのパズルをすべて集めることができると、ボーナスポイントが必ずもらえます。
    ※集めたパズルのピースは毎月月初にリセットされます

モモの森
    ・モモと一緒に1週間で1本の木を育てるゲームです
    ・育てた木の大きさランキング上位を目指して大量ポイントをGETしましょう
    1.まずは木の苗を選びましょう
    2.苗を選んだら早速お世話
    ・肥料
    ・水やり
    ・愛情
    のどれかひとつを選んでお世話しましょう
    ※お世話できるのは1日1回です
    3.毎日お世話をすると7日間で立派な木に育ちます
    4.育てた木の大きさランキングで上位に入ればソネットポイント大量GET!
    ※金曜日~翌週木曜日に育てた木がランキング対象です
(結局、1回くらいしか上位ポイントもらえなかった。一番効率悪いサービス)

お肉もPON!
野菜もPON!
鮮魚もPON!
    ・こだわりのお肉セットやソネットポイント、骨(!?)が獲得できる無料ゲームです
    ・こだわりのお肉は畜産農家から直送します!
◆前提条件
    ・メンバーステータスごとに挑戦可能回数が異なります
     スーパースター 35回/月
     スター     30回/月
     ダイヤモンド  25回/月
     ルビー     20回/月
     プラチナ    15回/月
     ゴールド    10回/月
◆遊び方
    1.モモがこっちを見ています
    2.3つあるレストランの席から一つを選んで、食事を選ぼう!
    3.モモがおいしそうな食事の席まで移動します
    4.料理を確認!運が良ければお肉や高額ポイントをGET!


 以下、「モモの不思議な扉」のデータ。パズル完成しなくても結構ポイントがもらえて良いサービスでした。パズルの100Pより1発で100Pの扉を開ける月の方が多いイメージです。

アイテム成功率
アイテム    成功    失敗    成功率
素手    223    493    31%
ハンマー→素手    1    0    100%
爆弾    34    49    41%
ハンマー    33    64    34%
素手→ハンマー    21    28    43%
(ハンマー計)    54    92    37%
銀    44    7    86%
素手→銀    17    3    85%

アイテムでパズルや10P以上が出る確率(途中から記録したので上記と数が違う)
アイテム    パズルなど    成功    失敗    パズル率
素手    37    157    324    24%
爆弾    12    14    32    29%
ハンマー    5    18    34    28%
銀    8    29    6    28%
素手→ハンマー    4    12    23    33%
ハンマー→素手    0    0    0   
素手→銀    2    16    3    13%

素手で開けられる確率と日付の関係
日付    成功    失敗    成功率    失敗率順位
2    14    23    38%    22
3    13    22    37%    21
4    16    21    43%    28
5    17    22    44%    29
6    13    24    35%    20
7    8    24    25%    13
8    15    21    42%    27
9    5    23    18%    11
10    11    28    28%    18
11    4    25    14%    5
12    14    23    38%    22
13    10    28    26%    15
14    8    22    27%    16
15    9    24    27%    17
16    14    17    45%    30
17    4    19    17%    10
18    5    17    23%    12
19    7    17    29%    19
20    9    14    39%    24
21    12    17    41%    26
22    1    8    11%    4
23    1    6    14%    6
24    9    13    41%    25
25    1    5    17%    8
26        7    0%    1
27    1    5    17%    8
28    1    6    14%    6
29        4    0%    1
30        5    0%    1
31    1    3    25%    13

期間 成功    失敗    成功率
1~10 112    208    35%
11~20 84    206    29%
21~31 27    79    25%

金を使ったときのパズルや10P以上が出る確率と日付の関係
日付    金    パズル    10P以上
2    1    2   
3    1        1
4           
5           
6           
7           
8           
9           
10           
11    1        1
12           
13           
14    2    1    2
15           
16           
17    2    1   
18    2    3    1
19    3    3   
20    3    4    2
21    4    1    1
22    16    9    4
23    20    16    3
24    10    5    1
25    15    16    2
26    22    12    4
27    14    10    1
28    14    11    2
29    5    6    1
30    2    1    1
31           

期間 回    パズルなど   
1~10 2    3    38%
11~20 13    18    35%
21~31 122    107    22%

2023年8月12日土曜日

中国主導のRCEPに日本参加でネトウヨ発狂 韓国含めて初の貿易協定締結

また裏切られたの?自民党政権、中国・韓国と初の貿易協定締結


2020/11/15 最重要国のひとつであるインドが撤退気配だったため、てっきり署名が延期になるのかと思っていた東アジア地域包括的経済連携(RCEP)。結局、延期はせず、日本などが協定に署名しました。インドは参加せずに、遅れて参加できるルートだけは残して、残った国で署名という形。「アメリカが抜けたけど、参加をお待ちしています」という体裁にしたTPPとそっくり同じ感じになりましたね。

 このRCEPの初期メンバーは、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10か国に中国、日本、韓国、ニュージーランド、オーストラリアを加えた15か国となりました。インドが抜けたのは大きいですが、それでも参加国合計の人口は21億人に上り、GDPは世界の30%を占めています。でかいことは間違いありません。ただ、現在の規模を考えると、重要なのは日本と中国の二カ国でしょうね。なので、日本的には中国との貿易が非常に大きいでしょう。右派の人はまた裏切られたようです。

 中国、そして、これまた右派の人が嫌いな韓国との関係が今回特別重要だというのは、RCEP15日にも大筋合意へ 日本が中韓と貿易協定締結は初めて 毎日新聞2020年11月6日 05時30分(最終更新 11月6日 08時48分)という記事のタイトルからもわかるでしょう。日本が、輸出入総額1位の中国、3位の韓国と貿易協定を結ぶのは初めてだとされており、非常に大きな貿易協定だということがわかります。

中国主導のRCEPに日本参加でネトウヨ発狂 ただし批判されるのは… 

 また、専門家らによると、RCEPは国内総生産(GDP)の面で世界最大規模の貿易協定だとのこと。関税引き下げや域内でのサービス貿易の拡大が盛り込まれたこの協定にアメリカは含まれておらず、アメリカが抜けた環太平洋連携協定(TPP)の代替となる中国主導の貿易協定ともみられていると伝える記事もありました。

 そう伝える記事というのは、RCEP、15か国が署名 中国に大きな恩恵か 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News。貿易の専門家であるシンガポール国立大学ビジネススクールのアレクサンダー・カプリさんはRCEPについて、「一帯一路周辺における中国の地域的・地政学的野心を広く強固にするもの」と指摘していました。「一帯一路」というのは、中国が最近最も力を入れている戦略で、安倍政権時代にも日本が協力的すぎると、右派から批判が出ていたものです。

 ということで、右派の人やいわゆるネトウヨさんたちは、さぞかし残念だろうと思うのですが、ツイッターで反応を見ると、RCEPには反対!反対!言いながら、RCEP参加を進めてきた安倍政権や、現在の菅首相などへの批判はほとんど見られず。批判があるとすれば「大反対報道しないマスゴミはおかしい」というマスコミへの批判で、実際に署名したという、どう見ても最大の戦犯である菅政権の話はほとんど出さないという不思議なことになっていました。

2023年8月9日水曜日

焼肉・牛肉のおもしろい部位名:本当にある部位の名前は?(1)タンゼン (2)ドテラ (3)ハンテン

焼肉・牛肉のおもしろい部位名クイズ:以下の中で、本当にある部位の名前は?

(1)タンゼン
(2)ドテラ
(3)ハンテン








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答え:(3)ハンテン

 牛ホルモン・焼肉部位説明 | 栄養 | カロリー | 山口食品によると、サガリの別名。内臓を保護する横隔膜の部分のうち、あばら骨側の厚い所で、横隔膜の左上側にぶら下がって付いている部分。
 しかし、ハンテンとは言っても、日本語ではなくもともとは英語。英語でhanging tenderでハンテンなんだそうな。

 不正解の選択肢はハンテン=半纏からの連想で、丹前とどてら(褞袍)。本当に牛肉の部位名であったらすみません。
 丹前は丹前牛がいそうな感じですが、それはたぶん丹波牛がいるせい。
 あと、「どてら」も料理名でそれっぽいのがあった気がしたんですが、検索しても出てきませんでした。

 …と書いていたものの、思い出しました。「どて煮」ですわ。「どて焼き」または「どて」ともいう牛のスジ肉を味噌やみりんで時間をかけて煮込んだもの。2回しか食べたことありませんが、両方ともすごいおいしいと感動しました。
 というか、「どてら」とはだいぶ違ったでしょうか…?

【牛肉に関するクイズ】
変わった焼肉・牛肉の部位の名前:以下のうち、実際にあるのは?

(1)コタツ
(2)ザブトン
 (3)チャブダイ

変わった焼肉・牛肉の部位の名前:実際にあるのは?(1)コタツ (2)ザブトン (3)チャブダイ

2023年8月6日日曜日

信じられない!トランプ大統領は自分が本当はバカだと知っている? 意外なことに、トランプ大統領は父親の言うことを何でも聞く「いい子」だった…

トランプ大統領は不正入試で大学入学と指摘 替え玉受験は日本でもあり得るのか?


2020/07/11 これも結局証拠がないと事実かどうかわからないのですけど、ドナルド・トランプ米大統領のめいのメアリーさんが、トランプ大統領は大学入試で不正をしたとしていました。
 日本で言うセンター試験的な試験的なアメリカの大学進学共通試験SAT 。メアリーさんによると、成績評価点の平均が学年上位からは程遠かったトランプ大統領は、頭の良い友人にたっぷりと金銭を支払い、替え玉受験を行ったという話を書いているそうです。
(トランプ米大統領のめいの暴露本、5つの注目点 大学受験は「替え玉」 - BBCニュースより)

 ちなみに日本での替え玉受験としては、1991年の明治大学の入学試験で、20人もの替え玉受験が発覚、明治大野球部元監督ら3人が逮捕された事件が有名。この事件は芸能人も絡んでおり、コメディアンのなべおさみさんの息子であり、事件後たけし軍団入りしたなべやかんさんがいました。
 また、近年でもちょこちょこ替え玉受験が起きています。Wikipediaによると、大学入試センター試験では、2008年に東京海洋大学試験場において、また2010年に京都橘大学試験場において、それぞれ替え玉受験が発覚している とのこと。発覚しているだけでこれだけあるということは、実際にはもっと多いんでしょうね。

トランプ大統領が金持ちなのは、詐欺と税金対策のためだった?

2020/07/12 トランプ米大統領のめいのメアリーさんの書籍には当然もっといろいろと書かれています。「トランプ氏が大学入試で不正」姪が暴露本で明かす 米メディア|TBS NEWSでは、メアリーさんの父であるトランプ大統領の兄が42歳でアルコールによる心臓発作で亡くなった日の夜に、「家族は誰も病院に付き添わず、トランプ氏は映画を見に行った」と書かれているとされていました。
 また、トランプ大統領の性格に関わる話は他にもあります。最初に引用した BBCニュースで「5つの注目点」としていたのは、以下の5つでした。

(1)よくあるナルシシズムをはるかに超えているという指摘
(2)ニューヨーク・タイムズにトランプ大統領の納税申告書を提供した経緯
(3) 大学入学で「不正をした」こと
(4)父が兄に対して怒ってばかりいるのを見て兄とは違う行動をとったこと
(5) 女性問題についての記載

 最後の女性問題というのは、ゴーストライターとしてデートを断られた女性の悪口を聞かされたことや、結婚しているのにめいであるメアリーさんに性的な発言をしたといった話みたいです。ただ、ゴーストライターの対価は支払われなかったとのこと。トランプ大統領は別の書籍でもゴーストライターが書いたと告白されていましたね。
  また、納税申告書を提供した経緯も補足。当初は協力しなかったのに、ニューヨーク・タイムズにトランプ大統領の納税申告書を提供したのは、トランプ大統領の弱者を踏みにじる行為を見たためだとのこと。これを元にトランプ大統領は「あからさまな詐欺事例を含む1990年代の怪しい税金対策が、彼が両親から受け取った財産を大きく増やした」と報じられています。


信じられない!トランプ大統領は自分が本当はバカだと知っている?


2020/07/18 注目点とされた上記5つのうち気になったのは、 「(1)よくあるナルシシズムをはるかに超えているという指摘」でした。
 めいのメアリーさんは、ナルシシストのすべての特徴を示しているとしつつも、「よくあるナルシシズムをはるかに超えている」としています。そして、より注目べきなのは、「ドナルドは単に弱いだけでなく、自尊心がもろく、常に支えを必要としている。というのも心の底では自分のことを、自分が言うような人間ではまったくないと、承知しているからだ」と書いていることでしょう。
 自分に自信がない人間があんなに威張るはずないだろう?と思うかもしれません。ただ、心理学的にはむしろこちらの方が正解なんです。 メアリーさんの指摘が正しいかどうかは別として、一般的には自分に自信がない人ほど攻撃的で威張り、悪い点を指摘されると激しく逆上することがわかっています。自分に自信がないために、なかなか間違いを認められず、強く反発する…ということが起きやすいんです。日本の政治家でも心当たりあるんじゃないでしょうか。

意外なことに、トランプ大統領は父親の言うことを何でも聞く「いい子」だった…


 これもメアリーさんの指摘が本当かどうかに留意が必要ですが、他の記載部分からも自分に自信を持てるように育たなかったと類推される記述があります。
 前述の「(4)父が兄に対して怒ってばかりいるのを見て兄とは違う行動をとったこと」はこの記事ではよくわからなかったものの、別記事身内からの暴露本で万事休す、トランプ大統領 唯一の姪・メアリー氏が装填した「2つの爆弾」とは | JBpress(Japan Business Press)を読むと、兄は父親に従わないことがあったようで、それで激しく怒られたようです。このように子供をことごとく否定して、親の思い通りにしようというのは問題があり、人格形成に支障が出てきます。厳しいしつけ全般が良くないこともわかっています。
 一方、兄を見たトランプ大統領は違う態度を示しました。意外なことにいわゆる「いい子」のようになって、兄とは逆に、父親の言うことを何でも聞くようになったそうです。こうした子供は、日本でもかなり多くの方が理想としていますよね。
 ところが、これまた教育としては良くないんですよ。兄とは異なる形ではあるものの、これも結局、子供の気持ちを全否定するもので、自分に自信を持てなくなってしまうことになるのです。
 BBCの方の記事では、これに関して、 「ドナルドが自分自身の感情に近づかないようにして、自分の感情の多くは許されないものだとドナルドに教え込むことで、フレッドは息子の世界観をゆがめ、この世界で生きるための能力を損ねた」という書籍の一部を引用していました。

2023年8月3日木曜日

お正月によく聞く『春の海』、実は西洋音楽の影響をうけた融合曲だった!

■2022/04/06 東儀秀樹聞いてるとナレーションの声入ってきそうと身構える
■2022/08/01 空目してしまう現代音楽・現代邦楽・現代雅楽…違いは?


■2022/04/06 東儀秀樹聞いてるとナレーションの声入ってきそうと身構える

 叔母がいらなくなったCDの中に東儀秀樹がありました。雅楽と今の楽器を組み合わせた曲。Wikipediaでは、現代雅楽というジャンルになっていました。ボーカルなどは入りません。
 ハイレベルで良質な楽曲ばかりなのですが、なんか映像重視なNHK高画質番組で流れてそうな感じだと思いました。…この説明で伝わるかな~? 自然や日本の建物を紹介する番組で使われそうな曲なんです。聞いていると、「そろそろナレーションが来るぞ!来るぞ!」と身構えてしまいます。(当然ナレーションは入りません)

 東儀秀樹と言うと、北海道の苫小牧市の駅前にあったレコード店(CDショップ)のことを思い出します。潰れちゃいましたが、長い間苫小牧市で一番大きかったんじゃないかなぁ…。室蘭市でも当時これより大きいお店を見た記憶がないので、当時は胆振(という区分が北海道にはある)で一番大きかったかもしれません。
 なぜこのお店を思い出すのか?と言うと、東儀秀樹を推していて特集コーナーがあり、視聴コーナーもあった記憶があるため。私が東儀秀樹を聞いたのはここが最初…というか、他で聞いた記憶がありませんわ。

 今考えると、お店が東儀秀樹を推すのは商業的にはどうか?という感じがしますね。ファンの方たちには申し訳ないですが、正直、たくさん売れるようなジャンルではないでしょう。私も東儀秀樹の曲は良質な楽曲だとは評価するものの、買おうとは絶対思わないタイプの曲です。
 ただ、同ジャンルで他に有名な人がいない…という事情があったのかもしれないと今になって思います。確かジャンル的には「現代音楽」(前述の「現代雅楽」とは異なる)みたいなコーナーがあった記憶。ここらへんでの一番の推しが東儀秀樹だったのだと思われます。
 そんなことを言ったら、そもそも「現代音楽」だけで視聴コーナーをひとつ設ける必要があるか?他のジャンルの視聴コーナー増やした方がいいんじゃないか?といった話でもありますけどね…。

 あと、私はこの試聴コーナーでしか知らなかったため、アルバムの表記「TOGI HIDEKI」を見て、「とぎ ひでき」と読むんだと、今の今まで勘違いしていました。正しくは「とうぎ ひでき」でした。
 東儀秀樹が漢字変換できなくて、「あれ?」と思って今気づいたんですよ。誰かに指摘される前に、自分で間違いに気づけて良かったです。東儀秀樹の話を今後誰かとする機会は、永遠に来ないような気もしますけど…。

■2022/08/01 空目してしまう現代音楽・現代邦楽・現代雅楽…違いは?

 東儀秀樹に関する話を読んでいてややこしいな!と思ったのが、「現代音楽」「現代邦楽」「現代雅楽」という字面がよく似て意味が異なる3つの概念があることです。空目しますわ…。
 とりあえず、字面はともかく意味の違いがわかるのは、「現代音楽」。こちらはかなり広い意味です。「独自研究」タグがついているものの、とりあえず、ウィキペディアでは、以下のような説明でした。

「現代音楽」
<現代音楽(げんだいおんがく)は、西洋クラシック音楽の流れであり20世紀後半から現在に至る音楽を指す。ドイツ語では「Neue Musik」、英語では「20th century classical music」などと表記されるようにその定義も非常に曖昧・抽象的であり、他の時代の西洋音楽史の区分のように、様式によって区分されたものではない>

 一方、問題なのは、「現代邦楽」と「現代雅楽」。ウィキペディアのそれぞれの説明は以下のとおりですが、字面だけでなく、意味的にも迷ってしまう、かなり区別に困る概念だと感じました。

「現代邦楽」
<現代邦楽(げんだいほうがく)は音楽のジャンルのひとつ。 琴・三味線・尺八等の和楽器による合奏が特徴。
『現代邦楽』の認知度は低く、用法にもぶれが見える。特に宮城道雄らの曲は古典に分類されることが多い。
『現邦(げんぽう)』、『現代曲』と略されることも多い>

「現代雅楽」
<現代雅楽(げんだいががく)は、日本古代の伝統音楽である雅楽の編成および一部の楽器を用いて現代に新しく作られた現代音楽である>

■2022/11/10 お正月によく聞く『春の海』、実は西洋音楽の影響をうけた融合曲だった!

 お正月によく聞いた『春の海』。和風の曲でもこの『春の海』は好きだなぁと子供の頃思っていたのですが、現代邦楽 - Wikipediaを読んでいてびっくり。この曲は西洋音楽の影響をうけた、邦楽と西洋音楽の融合曲だったとのこと。純粋な和風ではなく、洋風の要素があるみたいですね…。
 また、日本の伝統的な音楽は単独でほとんど演奏されず、飽くまで能や歌舞伎などとセット…という指摘も言われてみるまで気づかずに驚き。「音楽は単独で聞かない」というのが、本来の日本のユニークな伝統文化のようです。

<邦楽は、能や歌舞伎、長唄などとともに発展してきたという経緯があるため、雅楽を除いては、純粋に楽曲のみを鑑賞するという形式での演奏は行われなかった。 明治に入っての明治新曲の時期、また大正時代以後に宮城道雄が西洋音楽の影響をうけ、邦楽と西洋音楽の融合である『春の海』を発表すると、それに触発されたように四世杵屋佐吉・中能島欣一・杵屋正邦といった演奏家が「楽曲のみを鑑賞するための邦楽」をつぎつぎと発表した。この時期の音楽を新日本音楽と呼ぶ。>



 『春の海』は有名な曲のため、単独でWikipediaが存在。こちらでも「 新日本音楽を代表する楽曲」という話の他、私が書いていたようなお正月の曲…というイメージがあることが書かれていました。

<春の海(はるのうみ)は、日本の箏曲家であり作曲家の宮城道雄が作曲した箏曲。ヴァイオリン版も知られるが、本来は箏と尺八の二重奏である。 新日本音楽を代表する楽曲である。日本では、小学校における音楽の観賞用教材として指定されているほか、特に正月には、テレビ・ラジオ番組や商業施設等でBGMとして使用されているため、今日では正月をイメージする代表的な曲の一つとして知られている>

 昔聞いた音楽って今聴き直すと「以前より良い」と感じることが多いんですよね。これは個人的な話ですが、一般的には「年をとると神社仏閣の良さがわかってくる」みたいなこともよくあります。
 で、久しぶりに『春の海』を聞くと、子供時分以上に良いと感じられたか?と言うと、なぜか正反対。子供の頃の方が好きでしたね。なんか今聞くと全然。自分でも不思議です…。
 そういや、私は神社仏閣も全然好きになっていません。これも子供の頃の方がまだ興味があったかも…という感じ。うーん、どうも私の好みはどんどん日本の伝統文化から離れていっているのかもしれません。

縦割り行政打破するはずの河野太郎行革担当相・沖縄北方相、北方領土問題は「外務省の所管」と縦割り理由に逃げる

縦割り行政打破するはずの河野太郎行革担当相・沖縄北方相、北方領土問題は「外務省の所管」と縦割り理由に逃げる

2020/10/24 だいぶ前に訪問先で苫小牧民報という苫小牧の新聞を読みました。河野太郎さんは、沖縄北方相として北海道に来ていたみたいんですが、北方領土問題について聞かれて、「外務省の管轄だ」と素っ気なかった…といった話を書いていました。道民としても残念な対応です。河野太郎さんは行政改革担当大臣であり、縦割り行政を打破すると盛んにアピールしていたため、「まさに縦割りのそれだった」みたいなことを書いており、笑いました。

 確かに外務省の意向とは違う発言をしてしまったらたいへん…というのは問題なのがわかります。一方で、河野太郎さんが「縦割り110番」などとカッコつけて威勢よく問題視しているのは、まさにそういう縦割りのたらい回しですので、苫小牧民報の記者ががっくり来たというのもわかります。河野大臣にはそこらへんを変えていくことが期待されていました。少なくとも、もう少し人間的な思いやりのある言い方があっただろうと思います。

 ところで、これは紙で読んだものであり、うろ覚えのところもありました。で、ネット記事はないか?と探したものの、これをメインにしたものがないだけでなく、ほとんど触れているものがありませんでした。北海道の人以外の関心は薄かったのかもしれません。とりあえず、河野氏、北方領土四島との交流再開に意欲 根室を訪問:朝日新聞デジタル(2020年9月28日)では触れられていましたのでどうぞ。内容見るとかなり強力な縦割りのようにも見えて、縦割り行政打破には河野太郎さんの改革が一番必要かもしれません。

<元島民らでつくる千島歯舞諸島居住者連盟との懇談では、連盟が河野氏に「四島返還に向けた強力な外交交渉の実施」などを求める要望書を提出した。しかし、連盟の脇紀美夫理事長(79)によると、河野氏は四島返還をロシアに求めることについて、「外務省の所管だ」として明確な考えを示さなかったという>




河野太郎議員がフェイクニュースと批判のイージス断念報道、右派・産経新聞や読売新聞がしてた



2020/07/03 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画・これについて、2020年5月6日、右派の読売新聞やNHK、共同通信などが相次ぎ新たな動きを報じました。記事の内容としては、政府が秋田市新屋に配備するとした現行案を断念、県内で新たな候補地を検討しているといったものでした。
 ここで問題だったのは、河野太郎防衛相がこの報道を「フェイク」「フェイクニュース」と主張したこと。 ツイッターで人気の河野太郎さんの発言でネットでは「フェイク」という反応が増加しました。今度追記しますが、安倍政権と近い産経新聞も報じており、河野太郎さんの主張が事実なら、産経新聞もフェイクニュースを流したようです。

イージス断念報道をフェイクニュースと批判した河野太郎議員の無責任さ


2020/07/03 ところが、これだけ批判しておいて、フェイクとは言いづらいものだったんですね。 各社の報道は、現行案の断念や県内を軸とした新候補地の検討について決定済みの事項として伝えたわけではなく、あくまでも検討の方向として報じました。そして、後に実際に断念しています。
 河野太郎さんは、「結果的に報道の通りになったらどうするか」との質問に、「結果的にそうなっていない」「過去の話だ」などとわけのわからないことを言ったいたそうです。
 政治家が根拠なく「フェイク」といって報道を潰す時点で問題なのですが、今回は根拠がないどころか事実に近いことを知っていてフェイクと批判した可能性があります。週刊誌なんかでは、そもそも河野太郎さんが支持したとしているものもありましたからね。
 上記までの話について書いていた秋田魁新報の社説は「フェイク発言 防衛相の姿勢、無責任だ」(2020年5月23日)というものでした。まさに無責任だと思います。ただ、こういう政治家ほど人気する…というのが、世界的な傾向であり、困ったものですね。

河野太郎議員指摘の産経新聞のフェイクニュース?「秋田市への配備断念」と断定報道


2020/07/05 産経新聞も報じていたという話を追記。NHK、共同通信などより1日遅れた2020年5月7日に地上イージス配備、新屋演習場は断念 秋田県内で模索へ - 産経ニュースという記事を出していました。
 これは検討の方向ではなく、<政府は地上配備型のミサイル迎撃システム「イージス・アショア」について、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)への配備を断念する方針を決めた>と断定。 住宅地に近いことが理由で、秋田県内の他の国有地を新たな配備候補地とする意向だとされていました。
 新屋演習場断念は別として、候補地選び直しの調査そのものは2019年から秋田、青森、山形3県の国有地20カ所を対象に行われていたもの。菅義偉官房長官が住宅地との距離を考慮して選び直すよう防衛省に指示していた…と産経新聞は書いていました。


災害情報・防災軽視で人命軽視の日本政府、気象庁を資金難にして重要情報に広告掲載

災害情報・防災軽視で人命軽視の日本政府、気象庁を資金難にして重要情報に広告掲載


2020/09/26 官公庁のウェブサイトへの広告掲載。私は正直言うとアリだと思うのですけど、必要性のない事業に多額の税金が使われている現実を指摘されると、やはり優先順位がどうなのか?とは思いますね。

 この広告掲載の問題が話題になったのは、よりによって人命にも関わる情報を掲載する気象庁のウェブサイト。 国の仕事としても、国民が最も充実を求めるであろうところでの広告掲載です。しかも、広告がかなり大きく目立つ状態で、問題を感じるものでした。

 ネットでは当然批判が出ました。それだけでなく、中の人も不満。 年間79億回、驚異的アクセス数の気象庁HPに批判殺到 どうして?:東京新聞 TOKYO Webによると、気象庁のあるベテラン職員は「最初に聞いた時、同僚たちも『えっ?』という反応だった。信じられない、おかしいでしょ、と言いたくなる。もし賛否を問えば、本心では現役職員の過半数が反対だろう」と告白。「先日の(最大級の警戒を呼び掛けた)台風10号を見ても、防災情報は重要。それを伝えるHPにどうして予算が届かないのか」ともしていました。

  OBの元予報官も「災害情報に関係ないものを一緒に載せる発想がおかしい」と指摘。難癖つけているわけではなく、「大地震や津波の情報も流す時に、別の情報を一緒に流すのはだめ。災害情報だけに徹するべきだ」としていました。人間は基本的にマルチタスクが苦手な生き物だと研究でわかっているので、私も命に関わる情報で集中力を分散させるのはやめた方が良いと思います。

 こういうおかしなことになっているのは、当然資金難のため。そして、それはこれまた当然ながら政府の方針です。本年度の当初予算は594億円余で、防災情報を求める国民の期待とは逆に、10年前より約25億円減少。人件費を除いた物件費は236億円余と、「アベノマスク」の全戸配布に投じた約260億円より少ない数字。また、今回広告費で賄う予定の金額は8700万円で、庶民派などと言われた菅首相率いる菅政権が中曽根元首相の葬儀に投入する約9600万円より少なくなっています。国民の命を守る災害情報こそ最優先にすべきだと思いますが、それより自民党議員の葬儀が重要なようです。というか、他の官公庁のサイトで広告が一般的ではないことを考えると、政治家的には最も軽視している事業なのかもしれませんね。

 元予報官の萩原健司さん(73)は「気象庁は(測候所廃止などで)定員をどんどん削減し、負担を下げてきた。年間予算は国民1人当たり500円ほどで、これが多いのか」と嘆いていました。

2023年7月30日日曜日

センスいいなぁ…と思ったらスクーデリア・エレクトロだった

■2019/08/30 センスいいなぁ…と思ったらスクーデリア・エレクトロだった
■2019/08/30 個性派揃ったMOTORWORKS、元SCUDELIA ELECTRO・L⇔R・スピッツ
(2022/07/26一部追記)

■2019/08/30 センスいいなぁ…と思ったらスクーデリア・エレクトロだった

 テープの整理していて、サニーデイ・サービスが続いた後に明らかに違う感じのイントロ。ビューンビューンって感じのエレクトロニックな感じの凝ったイントロ。センスの良さがあふれる曲です。
 パッと思いついたのは、グレート3かな?と。ただ、男性ボーカルの裏に入っているのが女性っぽい声。グレート3でコーラスなら男だろうな…と(後から、グレート3のボーカルはもっとセクシーだった…と思い出しました)。
 で、歌詞で検索したら幸いすぐ出てくれて、全然違いましたわ。スクーデリア・エレクトロ(SCUDELIA ELECTRO)じゃん。GOOD BYE NAUTILUSという曲でした。

 スクーデリア・エレクトロは正直当時そこまで好きじゃなかった気がするんですけど、今聞くと良いですね。本当センス良いですわ。ボーカルはやっぱちょっと地味かなと思うので、当時良さがわかりきらなかったのはそういうところでしょうね。
 私はスクーデリア・エレクトロの場合は、曲よりもラジオが好きでした。今でもちゃんと名前を覚えていました。石田小吉さんですね。

 で、ラジオが好きだったのは、選曲センスが好きで。音楽好きって感じのしゃべりも好きで、毎週聞いていました。全然好きじゃなかったビートルズの良さがわかったのも、石田小吉さんのせいだったんじゃないかなぁ。
 当時は音楽系はほぼNHK-FM オンリーだったので、この番組もたぶんそうじゃないかなと検索。「ミュージックパイロット」(NHK-FM)(1996年10月〜2000年3月15日)みたいですね。でも、番組名聞いてもピンとこなくて、「そういえば」程度。番組名の方の印象は薄かったようです。


■2019/08/30 個性派揃ったMOTORWORKS、SCUDELIA ELECTRO・L⇔R・スピッツから

 あと、これでWikipedia見ていたら、「2004年 L⇔Rの黒沢健一、スピッツの田村明浩、RaFF-CuSSの堀宣良とMOTORWORKSを結成」というのを知りました。 RaFF-CuSSって知りませんが、L⇔Rとスピッツは大好き。でも、タイプ違いますね。
  L⇔Rもセンス良いですが、ちょっと方向性違うような。スピッツの方は個人的には、センスの良さがアピールポイントといった感じじゃないですね。

 そういえば、確か スピッツの田村明浩さんは見た目で三輪テツヤさんのギターが個性あるように見えるけど、自分のベースの方がクセある、納得できない…みたいなことをおっしゃっていたような。当時この人は性格悪いアピールの仕方するなと思って嫌いだったのですけど、字面だと雰囲気わからんですし、悪意はなかったのかも。で、さっきの二人の流れで、田村さんも音楽にこわだりあって、そういうメンツなのかなーと思ったわけです。

 じゃあ、 RaFF-CuSSの堀宣良さんも見ておこうかと見てみたら、元modern greyだと!!!…唯一全く好みじゃないですわ、すみません。完全に想定外の経歴です。ただ、modern greyも個性はありましたね。合いそうな雰囲気も。Wikipedia見てみると、堀さんは他にF.E.O.D.、ASTRAL LOVEってのいたそうですが、こちらもさっぱりわかりませんでした。

2022/07/26追記:MOTORWORKSのウィキペディアを見てみました。こちらによると、そもそも<2003年頃、当時Scudelia Electroのメンバーとして活動していた石田ショーキチを中心として、スタジオで往年のロックをカバーすることを目的としたバンドが前身>とされていました。
 で、石田ショーキチさんがカバーする…となると、当然ながらビートルズをカバーしないわけがないですね。やっぱりビートルズをやっていた模様です。
 以下が、結成の経緯からCDリリーズまでの経緯でした。

<石田とアマチュア時代からの付き合いだったホリノブヨシ(modern grey)、Spiral Life時代のレーベルメイトで、友人であった黒沢健一(L⇔R)に、スピッツのプロデュースで知り合った田村明浩を加えた4人組として活動をスタート。
 11月、Scudelia Electroのライヴにおいて、黒沢、田村らと(ホリは、当時Scudelia Electroのサポート)ビートルズの「Helter Skelter」などを披露。これに手応えを感じたメンバーは、本格的な活動を開始。
 2004年7月28日に ドリーミュージック より、シングル2枚とアルバム1枚を3ヶ月連続リリース>

2023年7月27日木曜日

庶民派宰相だったはずの菅首相、中曽根元首相の合同葬に1億円かけてしまう

庶民派宰相だったはずの菅首相、中曽根元首相の合同葬に1億円かけてしまう


2020/09/26 日本では災害が相次いでいるものの、政府の支援は十分ではない上に、気象情報を知らせる気象庁がサイトで広告を掲載するほど予算不足。新型コロナウイルス問題も続いており、費用をかけるべきところはたくさんあります。

 そんな中、 「庶民派宰相」などと持ち上げられていた菅首相の自民党政権で、早速庶民は感覚とは程遠い決定がなされました。中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬について、政府は20年9月25日の閣議で予備費から約9600万円を計上することを決定。9000万円とも報じられていますが、むしろ1億円に近い数字です。

 内閣府は、「過去の先例などを考え、政府が適切に判断した」と正当化。ただし、中身を見てみると、むしろ前例のない規模の可能性が高いそうな感じ。内閣府の合同葬準備室は「首相経験者だからと言って、必ずしも合同葬などを行うとは限りません」と認めています。今の時代に合わないというだけでなく、過去ですら合同葬は絶対やるというものではないのです。

 また、2007年の故宮澤喜一元首相のケースでは、「中曽根氏ほどではないが、その半分以上の経費はかかった」としていましたが、これは逆に言うと、今回が特別だということ。この過去のケースもおかしいと思いますけどね。税金を使わず、自民党だけでやれば良いことでしょう。

 「生前に大勲位を授与されているから」という擁護もあるかもしれませんが、これも内閣府の合同葬準備室自身が「直接関係ない」と否定していました。

(故・中曽根元首相の合同葬に予備費「約1億円」 高すぎる?内閣府「政府が適切に判断した」9/25(金) 20:22配信 J-CASTニュースより)

https://news.yahoo.co.jp/articles/b4d996eede57ae5e615df3dbaf3858b3e5778abc

2023年7月24日月曜日

インドでは牛が神聖なはずなのに、なぜ牛肉消費量が世界有数?

 インドで最も信仰者の多いヒンズー教では、牛は三大神のひとりであるシヴァ神の乗り物であり、殺生は厳禁とされています。しかし、なぜか牛肉消費量は世界有数であり、輸出量にいたっては世界一とされています。
 インド、世界有数の牛肉消費・輸出の不思議:MONEYzine(阪神 裕平、 加藤 秀行 2013年06月09日 14:00)では、この理由をどのように説明しているでしょう?

(1)同じウシ属のスイギュウの肉なら禁忌ではないため。
(2)ヒンズー教徒を抜いた人口でも世界有数の人口を持つため。
(3)ヒンズー教徒であっても、現在では教義を守る人が少ないため。







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答え:(1)同じウシ属のスイギュウの肉なら禁忌ではないため。

 MONEYzineによれば、"国民の8割がヒンズー教徒"。やはりほとんどがヒンズー教徒です。
 しかし、"牛と水牛はよく似ているが、動物分類学上は厳密には異なり、宗教上の制約がない"ため、水牛なら食べられます。
 "インドでは乳製品が好まれることから、水牛を乳牛として、また搾乳ができなくなると輸出用の食用「牛肉」として飼育されている"そうです。これが輸出も多い理由でしょう。

 他の宗教に関しては、イスラム教徒について少し触れられていました。"イスラム教では豚肉はご法度だが、牛肉を食べることを禁じてはい"ません。
 ただ、ファストフードのマクドナルドは、ビーフ「0%」、人気メニューはジャガイモかチキンがメイン、本格的なベジタリアン向け店舗の拡充方針だそうですので、やはりビーフ需要は薄いのだと思われます。

 "水牛を牛肉に含めて考えると"という制約付きですが、"アメリカ農務省(USDA)の推計では、インドにおける牛肉の消費量は、世界でもアメリカ、ブラジル、EU、中国、アルゼンチン、ロシアなどに次いで多いとされている"そうです。
 一方、"インドの2012年の年間輸出量は168万トン"。"ブラジル(139万4,000トン)や、オーストラリア(138万トン)を上回"る1位。しかも、"2013年度には前年比28.6%アップの216万トン"と飛躍的に伸びています。

 ここの記述と雰囲気が異なるのが、インド人も牛肉を食べる。 - カレーなる日々(2012年02月02日 22時52分59秒)。
 こちらによると、ヒンドゥー教徒であってもビーフが好物で食べるという方が出ていました。
 ただ、水牛の話については触れていません。何より「ケララではヒンドゥー教徒も普通に食べます」ということで、地方差と考えるのが妥当だと思われます。

【牛肉に関するクイズ】
 焼肉・牛肉のおもしろい部位名クイズ:以下の中で、本当にある部位の名前は?

(1)タンゼン
(2)ドテラ
(3)ハンテン

焼肉・牛肉のおもしろい部位名:本当にある部位の名前は?(1)タンゼン (2)ドテラ (3)ハンテン

【ヒンズー教に関するクイズ】
 2016年9月7日、インド西部グジャラート州の男性が、国内でのポケモンGOの禁止を求める申し立てを裁判所に行いました。
 その理由として正しいものはどれでしょう?

(1)インドで神聖な動物とされる牛をモチーフにしたポケモンが複数いるから。
(2)菜食主義をとっている人々に卵を与えているから。
(3)ヒンズー教の神をモチーフにしたものだとポケモンがいるから。


【インドに関するクイズ】
 英語が話せる高度IT人材が多く、有名IT企業幹部も多いことで知られるインドの識字率は183カ国中何位?

(1)37位 99.0%
(2)87位 93.4%
(3)137位 75.6%

インドの識字率は何位?英語が話せる高度IT人材が多く、有名IT企業幹部も多数

2023年7月21日金曜日

突然の新型コロナウイルス専門家会議廃止、安倍政権批判封じのためか?


専門家に知らせず専門家会議を廃止の無礼、与党議員すらも知らず

2020/6/30  西村康稔経済再生担当相は、新型コロナウイルスに関する政府専門家会議を廃止すると突然表明。発表することは専門家会議のメンバーには伝えられておらず、記者から質問されて初めて知った専門家会議の尾身茂副座長は、戸惑っていました。新型コロナウイルス対策に協力してきた専門家らに失礼でバカにしているといった反応が出ています。
(先走る西村担当相 根回しなく専門家会議「廃止」 与野党から「唐突」大合唱 毎日新聞2020年6月26日 20時50分(最終更新 6月27日 09時53分)より)

 また、与党にすら知らせていなかった模様。自民党議員は「事前に聞いていなかった」と不満を漏らし、公明党の高木美智代政調会長代理は、記者団に対し、与党に事前説明がなかったとし、「与党の了解の上でやってもらわないといけない」と批判しました。
(専門家会議廃止、与党からも批判続出 「経緯説明ない」 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタルより)


突然の新型コロナウイルス専門家会議廃止、安倍政権批判封じのためか?


 丁寧な説明の上で廃止して、新たな組織を作る…などでしたら、そこまで問題はなかった可能性があります。ただ、あまりにも不自然で唐突な廃止であったため、安倍政権批判を封じるためではないかといった見方が出ています。
 <専門家会議、唐突に幕 政権批判封じ?政府発表前倒し―新型コロナ:時事ドットコム>では、「あっけない幕切れには、政権批判と受け取られかねないその提言を打ち消す思惑がにじむ」としていました。不自然すぎるために、このような見方が出るのは当然でしょう。
 なお、組織変更そのものは、以前から両者で話し合いがされていた模様。専門家会議が批判の矢面に立つ事態が起きていたことはおかしな話であり、私もその是正だけでしたら賛成です。
 専門家はアドバイスはできるものの、実行は政府でないとできないことが多数あります。本来は決定権があり、対策を実行できる政府が批判されるべきことでした。こういう決定権がある責任者ではなく、決定権がない別の人の責任にされる…というのは起きがちで、例えば、会社の上司と部下の関係なんかがそうですよね。

安倍政権は新型コロナウイルスでも隠蔽 専門家会議の「無症状の人からも感染」「1年以上の長期戦」に削除要求していた


2020/07/04  専門家会議と政府との関係では、政府に都合の悪い文言の削除も行われていました。政府が文言の削除要求 専門家会議が認める|日テレNEWS24(2020/6/24)などで報じられています。
 脇田座長らは、専門家会議が3月に出した見解において、新型コロナウイルス感染拡大防止で最も重要であるはずの「無症状の人からも感染する」という情報について政府が削除を求めたこと、「1年以上の長期戦」との文言が政府の意向で削られたことを認めています。
 ただし、 尾身福座長は「政府と専門家が異なることは当然」と擁護。さらに、最終的には、専門家として客観性をもって見解を発表したと正当化していました。専門家会議内でも結構スタンスが異なっているんですが、政府批判どころか、専門家会議はこのようにむしろ政府に忖度しすぎていたところも見られましたね。
 不適切なPCR検査の基準に関する見解を放置していたことについても、現状に合わせた…といった説明をしていました。現状に合わせて不十分な状況を肯定して放置するのではなく、専門家には政府に改善を求めてほしかったんですけど…。

「『Go Toキャンペーン』には触れないように」安倍政権が新型コロナ対策分科会に圧力


 2020/08/04  政府、帰省めぐり矛盾露呈 「お盆」直前、混乱必至:時事ドットコム(2020年08月04日)は、政府内での混乱・矛盾について触れた記事。新型コロナウイルス問題を担当する西村康稔経済再生担当相と経済を優先する菅官房長官とでの対立しているのです。

<西村康稔経済再生担当相は2日の記者会見で、お盆の帰省について「慎重に考えないといけないのではないか」と表明。これに対し、菅義偉官房長官は3日の会見で「帰省を制限する、しないの方向性を述べたものではない」と行動制限の意図を否定した。だが、西村氏は同日、この後の会見で「おじいちゃん、おばあちゃんと会えば感染リスクがある。十分注意してもらわないといけない」と慎重な姿勢を崩さなかった>

 新型コロナ対策分科会では、帰省の在り方が問題提起されていました。無症状感染の多い若年層と、重症化リスクが高い高齢者の接触機会も増えるため、専門家らからは帰省による感染拡大を懸念する声が上がります。専門家と日常的にやりとりしている西村康稔大臣にも影響を与えていると思われます。
 ただ、一番記事で衝撃的だったのは、<政府関係者によると、帰省をめぐる分科会の議論に際し、首相官邸は「『Go To』には触れないように」とくぎを刺している>としていたこと。西村康稔大臣も家族旅行については「感染防止策を講じて過ごすのは問題ない」とする立場で、他の安倍内閣メンバーと一致しており、ここでの矛盾はないのですが、分科会に圧力を与えていたというのが驚き。専門家の意見を採用しない…というのはまだあり得るのですが、意見すら許さないというのはひどく、科学軽視でしょう。ヤバイですわ…。

2023年7月18日火曜日

マスク拒否の市議、これからは神道だと位牌を勝手に捨てていた

マスク拒否の市議、これからは神道だと位牌を勝手に捨てていた


2020/12/03 マスク着用を求められ検便を投げ付けた赤磐元市議の素顔 ワシの好きなようにやるんじゃ(2020年12月02日 11時01分 デイリー新潮)によると、2020年11月4日、岡山県赤磐市の市議(73)が、大腸がん検診で訪れた熊山保健福祉総合センターで、受付女性からマスクの着用を求められて激怒。「検体を出すだけなのにマスクは必要ない」と大声で怒鳴り散らし、便が入った検体袋を近くの机に投げつけたというのが話題になっていました。その後、車へマスクを取りに戻ったそうですが、今度は着用して女性職員の前に現れ、「この若造が!」と恫喝。当然、ネット上では非難の声が殺到しました。

  赤磐市の議員名簿によると、市議は無所属。ただ、赤磐市は党派しか記載しておらず、会派は不明。国会議員は党派と会派でほとんどいっしょなのですが、地方議員の場合、党派は無所属で、会派は自民党系…みたいなパターンが多いんですよね。

 なぜ会派が気になったのか?と言うと、マスクを嫌がる人はアメリカでも日本でも右派に多いためでした。後述するように右派的な要素を感じるところもあります。ただ、市議の場合は、トラブルメーカー的であり、どの会派にも所属していなかったのかもしれません。元記事のタイトル「マスク着用を求められ検便を投げ付けた赤磐元市議の素顔 ワシの好きなようにやるんじゃ」は、他の市議の「『ワシはワシの好きなようにやるんじゃ』という人ですからね」という評からでした。

 トラブルとしては、例えば、委員会でも自分の意見が通らないと、『ワシはもう帰る』と言って出ていくこともあったという話。「集団の中で自分が中心でないと気が済まない人なんです。意見が通らないと、すぐカッとなって怒鳴り散らす」としていた市議もいました。

 1月には、障害者に就労機会を提供する福祉事業所の女性職員とその利用者5人が市役所3階のトイレを清掃していたところ、「議会や委員会がある時はすぐ使えるよう考えられえ」と恫喝。それ以来、事業所は議会や委員会のある日はトイレ清掃を取り止め、仕事が減ってしまうという事態に。市議会は議員辞職勧告決議案を提出、9月に可決されていました。 

 右派は関係ないとは思うのですけど、右派らしさがあったというのは、「かなり昔の話ですが、(引用者注:市議の)家は仏教を信仰していて、仏壇には先祖の位牌が祀ってありました。ところが、彼がこれからは神道じゃあと言い出して、位牌を捨ててしまったそうです。それが原因で父親と大喧嘩になったとか」という話。仏教系新興宗教団体も右派が多いのですが、戦前天皇崇拝に利用された神道の方が右派的には本流でしょう。全国の多くの神社を束ねる神社本庁は、有力な自民党支持団体です。前述の通り、今回は関係ないとは思いますけどね。

2023年7月15日土曜日

究極のデータ野球では負けるチーム作り ジェフ・ルーノウのアストロズ

  野球にデータを持ち込んむことで、セントルイス・カージナルスで成功させた元経営コンサルタントのジェフ・ルーノウさんは、ヒューストン・アストロズのチーム作りを新たに任されました。このときに導き出された"アストロズを強くするための方法"というのが、負けても構わないから一軍の主力選手…つまり、高学年棒の選手をトレードで放出することでした。
 では、この浮いたお金をどこに使おうとしたのでしょう?

(1)質より量で、お買い得な若手選手を多く獲得するため。
(2)チームが数年後に最適となるように、バランスよく必要な選手を補強するため。
(3)二軍やスタッフなどを強化するため。







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答え:(3)二軍やスタッフなどを強化するため。

 二軍ではなく、ファームとメジャーリーグでは呼ばれますが、一軍ではなく「マイナーリーグ」などを強化するという意外な理由です。
 元記事では、"2、3シーズンの間チームが負けてもかまわないのでできる限り一軍の出費を抑え、ここから捻出された資金を「ファーム」「分析スタッフ」「新しい野球学校をドミニカ共和国に作る」などの資金効率の良い部分に分配する"というものでした。

 当然、これは反発を浴びます。他球団のオーナーは、アストロズの試みは「スポーツマンらしくない」としていました。
 また、「ボストンやニューヨークのような場所ではアストロズで行っているような大胆な施策は決し行えないから。なぜならそんな暴挙をファンが受け入れるわけがないから」とも言われます。
 しかし、地元のファンだってこんなことは許せないでしょう。"もちろんヒューストン・アストロズの本拠地であるヒューストンでも、アストロズの方針を快く思っていない人は大勢"いるようです。

 とにかく前述の作戦は実行されました。もともと"2013年シーズンのスタート時、アストロズが選手に支払う予定の年俸合計はリーグで一番少ない2700万ドル(約28億円)でした"。
 しかし、そこから"ルーノウ氏はこの施策に沿って年俸の高い野球選手としては優れた選手たちをトレードで放出し"、"シーズンの終わりには選手年俸の合計額が1300万ドル(約14億円)"とさらに下がりました。
 普通の"チームの合計年俸は約87億5000万円"程度と予測されていますので、衝撃的な安さです。

 これはメジャーリーグに降格がないこと、ドラフト制度があることから可能なことでしょう。1軍は負け続けたものの、マイナーリーグ強化のおかげで"アストロズのファームのレベルは球界屈指のものになって"いきました。
 また、強化目標の一つであったスタッフは、"ルーノウ氏と同じく野球と関係のない仕事をしてきた""エンジニアやコンサルタント、データ科学者、物理学者など"を揃えました。"新しく利用可能になったデータをうまく活用するために集められているスタッフ"だそうです。

 ドラフトに関しては、もう少しエピソードがあります。カージナルス時代の話ですが、"ルーノウ氏はドラフト会議で素晴らしい成果を上げ"ていました。"ルーノウ氏がカージナルスのGMに就任してドラフト会議での選手選考を担当したのは7年間ですが、その間に獲得した選手のうちメジャーに昇格した選手の数は他のどの球団よりも多"かったそうです。
 "2013年10月にセントルイス・カージナルスがボストン・レッドソックスとワールドシリーズを戦った際には、登録リスト上の選手25人中16人がルーノウ氏が任期中にドラフトで獲得した選手"だったというエピソードもあります。

 データ的な話としては、リーバイスのジーンズを販売した経験が生きました。
 人々はジーンズを買うときに見栄を張ったサイズで買うので返品が多くて困っていました。日本人には補足がないとわからないと思いますが、アメリカ人はバンバン返品してくるものなのです。
 これを解決するためにデータ予測で顧客のサイズ感を修正できるようにしました。"このような「データを活用した予測」をカージナルスでも活用"して、ドラフトに使っていたようです。

 また、プレーでの話では、「守備シフト」のことが書かれていました。"アストロズは守備シフトが多いチーム"だそうです。
 "例えば左利きのプルヒッターに対してはショートが二塁の右側に移動することで、ゴロの打率を約30ポイント低下させる"といったデータに基づき、守備シフトを変更しているようです。
 さらに"アストロズの二軍では従来の「5人のピッチャーでのローテーション」ではなく、4、5回を連続でひとりの投手に投げさせ、1試合を2人の選手に投げさせるという「タンデムシステム」を採用"しています。これは結果重視ではなく、"よりピッチングの才能がある選手を発掘できるように"という目的だそうです。

 選手の発掘では、防御率8.94とズタボロのピッチャーを"通常のカーブが毎分1500回転程度で回るところ"を"毎分2000回転と群を抜く回転数をたたき出すはワールドクラスのカーブ"を持つとして獲得したという話もありました。
 このピッチャーには"「ストライクゾーン高めにボールを集める」という一般的な投球論とはかけ離れた指示も出し"ています。"低いボールを打つことにばかり慣れて高いボールは苦手になった打者が増えてきている"と分析し、ファームで"有効であることの確認が取れたので一軍"でも使っているとのこと。

 非常におもしろいのですが、今は従来型の野球への揺り戻しも起きており、"ルーノウ氏の革命が無事成功するのか"どうかは不透明な状況にあるようです。

2023年7月12日水曜日

バイデン勝利と速攻で報じたマスコミ、トランプ大統領派のFOXニュースだった

バイデン勝利と速攻で報じたマスコミ、トランプ大統領派のFOXニュースだった

 
2020/11/06 マスゴミは左翼だからトランプ大統領に不利な捏造報道をしてる…といった主張を見かけます。ただ、そんなこと言う人の方がよほど捏造していることが多いですね。大統領選挙の場合は不正投票だと主張している人も多く出たのですが、右派マスコミがむしろバイデン勝利・トランプ大統領落選とすぐ報じたという話がありました。

  “味方”のFOXにいち早く「落選」報じられてトランプ激怒NEWSポストセブン / 2020年11月5日 17時5分は、ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男さんの記事。佐藤さんは、トランプ・チャンネルとも揶揄されるトランプ大統領派のFOXニュースを見ていたそうです。前日までよりはマシとは言え、選挙当日ですら、トランプ大統領にごますりするような内容の番組だったみたいですね。

 ところが、そんなFOXニュースで突然、FOXの予測・分析を担当する男性が、「2016年の大統領選挙でトランプ氏が獲得したアリゾナ州が、今回はバイデン氏の勝利になりそうだ」と、言い始めてひどく驚いたそうです。深夜11時半くらいの発言だそうですが、これは普通ではなく、大統領選挙で、各州の結果をこんなに早く明言するのは異例だとのこと。慌てて各局の特番をチェックしたものの、どこもそんなことは言っていません。リベラルなテレビ局の方がむしろ慎重だったようです。これだけなら1州だけの話なのですが、なんと事実上のトランプ敗北と受け取られるような話までしていて、ツッコミすぎでした!

 <さらに翌4日朝には、やはりFOXの番組で、当確が出ていない残る各州のうち、勝敗を決するキイ・ステートについて、「トランプ氏が勝利するには、ジョージア、ノースカロライナ、ペンシルベニアの3州すべてで勝つことが必須で、それでも恐らく勝利に届かないから、さらにミシガン、ウィスコンシンのどちらかを獲得する必要がある。が、ミシガンとウィスコンシンはバイデンだ。トランプリードのペンシルベニアも期日前投票が加わるとわからない」と、他局に先んじて「トランプ敗北」を匂わす分析を語って、さらに視聴者を驚かせたのである>

 FOXニュースのディシジョン・デスク(結果判定室)のデータ・チームのリーダーの アーノン・ミシュキンさんは、様々な統計的手法を駆使して複雑な予測モデルを組み立てる専門家。ウォール・ストリート・ジャーナルなど、他メディアから取材を受けることも多い有名人で、プロとしてのプライドがあったのかもしれませんね。

 ただ、佐藤さんは最初の発言のときに、いくらなんでも早すぎるし、この担当者はクビになるんじゃないかと心配したとのこと。実際、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、FOXがいち早く「トランプ落選」を報じたことについて、トランプ大統領はひどく怒っていたといいます。粛清されるおそれがありますね。

デマ捏造報道でトランプ大統領応援の右派マスコミが手のひら返し「不正投票の証拠はない、敗北を認めよ」

2020/11/09 前回の件、FOXニュースの選挙予測担当者であるアーノン・ミシュキンさんの独断ではなかった可能性があります。FOXニュースとして、トランプ切りに動いていたという可能性ですね。というのも、FOXニュースのキャスター、ローラ・イングラハムさんが最近、「敗北は不愉快なことだ。しかし、もしトランプ大統領がこの国を前進させることに集中するなら、彼のレガシーはより意味のあるものになるだろう」とツイッターに動画で投稿していたというのです。
 保守系メディアがトランプ氏を説得か(猪瀬聖) - 個人 - Yahoo!ニュース(2020/11/8(日) )によると、メディア王と呼ばれるルパート・マードックさんが所有する、FOXを含めた右派系3マスコミの大統領選に関する報道内容のトーンが突然、明らかに変わったと、英紙ガーディアンが指摘。「自身の“レガシー”を守るために潔く敗北を認めるよう、トランプ氏に訴えるメッセージを含んでいる」と報じているそうです。
 説得工作に乗り出したと見られる、ルパート・マードックさん所有の他の2メディアというのは、 大衆紙のニューヨーク・ポスト、そして経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル。このうちニューヨーク・ポストは、バイデンさんの二男ハンター・バイデンさんをめぐる「ウクライナ疑惑」を最近報道したところなんですよ。
 ヤフー個人ニュースの記事では突っ込んでいませんでしたが、実はこの疑惑は、以前、政治的すぎて不当だと党内からも批判が出る中で、右派・共和党が証拠を見つけようとして議会で調査を強行して、証拠なしとなった件でした。完全にデマ確定とまで言ってよいかはわかりませんけど、イメージとしては、過去に否定されたデマを投票直前に持ち出して蒸し返した感じで、相当偏っていると思いました。なお、トランプ大統領や日米の支持者が今盛んに訴えている不正投票の主張も、大半がすでにデマと判明したものです。
 ところが、これだけあくどいことをやっていた偏向報道のニューヨーク・ポストも、バイデン陣営が票を盗もうとしているというトランプ大統領の主張は根拠のない言いがかりだとして、トランプ氏を批判する記事も掲載したとのこと。本当でしたら、以前から中立な報道をしていてほしかったのですけど、今になって、いわば手のひら返しに走っている状況のようです。

トランプ大統領派だった右派テレビ局が選挙不正主張の記者会見中継を中断!「証拠を出してから言って」

 同じような話がまたあったのですが、記事のタイトル米司法省長官、選挙不正疑惑の捜査を承認 高官が反発し辞任 - BBCニュースは(2020年11月11日)というものでしたので、先にタイトルの件を紹介します。
 アメリカ・トランプ政権のウィリアム・バー司法長官は、全米の連邦検察官に対し、大統領選で不正があったという訴えについて捜査を認めると指示するメモを出しました。これに対して、司法省で公職選挙法違反の捜査を統括していたリチャード・ピルジャーさんが反発して辞任。なぜ反発したのか?と言うと、司法省と連邦検察官は選挙結果に関わらないという長年の伝統を覆すものであったため。これはおそらく、現政権が関わってしまうと、現政権に有利な方に働きかけられる可能性が高まるためでしょう。
 一方、このページに関係が深い話は、上記に関連する中で出てきた話でした。ホワイトハウスのケイリー・マケナニー報道官は、記者会見で選挙汚職の疑惑について主張したのですが、なんとこの記者会見の中継を右派テレビ局であるフォックスニュースが中断。アナウンサーのニール・カヴートさんは、「おっと、(トランプ政権報道官の)マケナニー氏が証拠となる詳細をあげてくれなければ、これ以上この記者会見をお見せすることはできません」として、証拠に乏しい内容だと指摘したそうです。一刀両断でぶった切ってますね。

トランプ大統領の盟友も批判「国家の恥晒し」「選挙不正の証拠があるなら出すべき」


2020/11/26 未だに大統領選挙の負けを認めておらず、弁護団の中心人物であるジュリアーニ弁護士自身が「証拠がない」と認めているような、根拠のない選挙不正を訴えているトランプ大統領。このため、右派共和党内でも、民主党のジョー・バイデン前副大統領の勝利を認めたり、バイデン政権への政権移行に向けて連邦資金を拠出するよう一般調達局(GSA)に求めたりする声が広がりつつあるといいます。
 とは言っても、右派内でもトランプ大統領と距離がある人たちはいましたので、彼らがそういった話をするならそれほど驚きではありません。特筆すべきなのは、トランプ大統領に近い人たちからもそういった声が出ているということ。例えば、 「バナナ共和国」「恥さらし」…共和党内からトランプ氏批判や敗北認める声 写真6枚 国際ニュース:AFPBB Newsによると、熱心なトランプ支持者として知られるデビン・ニューネス下院議員さえも、バイデン氏について「大統領選で成功を収めた」と右派FOXニュースに語り、遠回しにトランプ氏の敗北を認めたといいます。
 より激しいのは、大統領の盟友だったニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事です。「もし不正の証拠があるのなら出すべきだ」と述べ、投票に不正があったという大統領の主張に同調しない共和党の知事を大統領の弁護団が中傷しているとして非難。「率直に言って、大統領の弁護団の振る舞いは国家の恥(恥晒し)だ」と強い言葉で批判しています。「私はこれまでずっと大統領の支持者だった。私は大統領のために2度投票した。だが選挙には結果がある。まるで起きなかったことが起きたかのように行動し続けることはできない」とも強調していたそうです。(CNN.co.jp : トランプ氏弁護団は「国家の恥」、共和党の盟友が痛烈批判より)

2023年7月6日木曜日

墨を吐く珍しい深海魚アカナマダ 墨は体のどこから吐く?

 アカナマダというのは、アカマンボウ目アカナマダ科に属する深海魚です。このアカナマダの特徴は何といっても、墨を吐くという特技。墨を吐くってタコとかイカしか思いつかないですね。魚でもいるんですね。

 では、このアカナマダは体のどこから墨を吐くでしょう?

(1)口
(2)胸
(3)尻


[魚1]墨を吐く珍しい深海魚アカナマダ 墨は体のどこから吐く?

答え:(3)尻

 汚い。尻からかよ。墨自体が勘弁して欲しいですが、尻からというのは何か嫌です。圧倒的に嫌ですね。

 Wikipediaの記載は以下の通り。
うきぶくろの下方に墨汁嚢を持ち、肛門から墨汁のような液を噴出する奇妙な習性がある。
ただ、私が以前読んだときは普通に「口から」と言われていたんですよね。生態のわかっていない魚ですので後から判明したのかもしれません。

 その他の特徴。
体長は普通、70cmから1mを越える程度だが、大きいもので2mを越える。太平洋と大西洋の暖海域に分布し、日本でもまれに漁獲され、主に北海道函館沖、神奈川県相模湾から鹿児島県沖、高知県沖、山口県沖などで漁獲、もしくは台風などの後に海岸に打ち上げられる事がある。 強く側扁した細長い体や灰色の体色、基底が長く、頭部分の張り出しが目立つ赤色の背鰭といった特徴からフリソデウオ科の魚に似るが、臀鰭があることや前頭部が隆起していることで区別できる。口には幾つか歯が生えている。
見た目は私はリュウグウノツカイに似ていると思いました。しかし、上は"フリソデウオ科の魚に似る"との記載。

 ただ、フリソデウオのところでは、"種的にも、身体面でも、生態面でも、同じアカマンボウ目の魚であるリュウグウノツカイに近く、稀にしか発見されない点も似ている"としています。

 以下のような感じでみんなアカマンボウ目の仲間です。

アカナマダ     アカマンボウ目アカナマダ科
フリソデウオ    アカマンボウ目フリソデウオ科
リュウグウノツカイ アカマンボウ目リュウグウノツカイ科

 あと、突っ込みどころとしては、"墨汁を吐くのは敵から身を守るためと云われ"ているけど、"太陽の光が届かない暗黒の深海で墨汁を吐く意味と必要性"はあるの?というところです。

 深海ではアカナマダを脅かすような外敵もいるかどうかも怪しいもので、宝の持ち腐れではないかと心配されます。いろいろと謎な魚さんです。

2023年7月4日火曜日

人間の欲深さを甘く見すぎていた












■タイトル■題名■タイトル■題名■タイトル■題名■タイトル■
自民党と公明党なぜケンカ?小選挙区制見直し選挙制度改革問題
●小選挙区制は完璧でなくてもまだマシか?

 これに関しては飯尾潤・政策研究大学院大学教授の以下の指摘は一理あります。

"私は、衆院は政権選択の場とし、参院は審議できる能力や経験がある人物を選択できる仕組みにすべきと考える。結論的には、衆院は現在の「小選挙区比例代表並立制」の根幹は維持すべきだろう。
 政権選択の場とする以上、政党を中心に動くことが重要になるが、単純比例にすると、有権者は人物を選んで投票できなくなる。
 政治家を育てていくには、小選挙区があったほうがいいと思う。そうなると、今の制度からはあまり変えられない。
 しかも、きちんとした政権を作るには、衆院は選挙での勝ち負けがはっきりしたほうがいい。民主党の失敗は、連立を組み、少数政党に振り回されていることだ。
 仮に衆院の選挙制度を変えると、権力の集中が足りなくなり、政権は一層弱くなるだけだ"

 先のイギリスの例であるように小選挙区制も完璧じゃありませんが、比例代表制を重視しすぎると政権選択にマイナスなのは否定できないでしょう。


●参議院改革の他、憲法違反となっている一票の格差の是正も大事

 いずれにしろ、衆議院と参議院の力関係を適切にするというのが焦点でしょう。

 私は選挙制度改革より、優先すべきことがあると考えており、一つがこの参議院改革です。(<a href="http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1356.html">首相公選制の意義と日本の議院内閣制の問題点</a>でも書いています)

 それともう一つは憲法違反となっている一票の格差の是正です。この一票の格差の是正は、自民党に不利になる可能性が高く、彼らはこれまた熱心ではありません。

 結局どちらも揉める内容であり楽な道というわけではないのですが、重要性が高いのはこちらです。政治家の方々には是非よく考えてもらいたいですし、マスコミや国民もそのことを訴えるべきです。


●憲法の改正の必要な参議院廃止、維新が公約

2012/3/5:選挙制度改革としては一票の格差是正が最優先だと思っています。一方、それとセットで議論されている小選挙区制、比例代表制などの選挙制度改革は各政党の都合が主体です。

 日本の政権の不安定さの要因としては、本質的には強すぎる参議院のせいだと考えていますので、小選挙区制などの見直しに時間を浪費するのはあまり感心しません。

 参議院改革については、橋下徹大阪市長の船中八策に、憲法の改正の必要な参議院廃止が入っていました。
<blockquote>維新の会、参院廃止を提唱へ 政権公約で既成政党に挑戦状 


 橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会が、次期衆院選に向けた事実上の政権公約「船中八策」に「参議院の廃止」を盛り込む方向で調整していることが10日、同会関係者への取材で分かった。「既成政党ではできない改革」を旗印に検討を進める構え。衆院定数削減を唱えながら協議が進展しない国政に“挑戦状”を突き付ける狙いがある。

 参院廃止は八策のうち「財政再建・行政改革」分野の柱に据える。同会幹部らは参院に関し、解散がなく中長期の課題に取り組めるという理念が失われ「衆院選落選者の救済機関」になっている側面があると分析。

<a href="http://www.47news.jp/CN/201202/CN2012021001002586.html" target="_blank">共同通信</a>
</blockquote><div class="br"></div>
●地方VS中央という対立構造から抜け出せていない維新

 "解散がなく中長期の課題に取り組めるという理念が失われ「衆院選落選者の救済機関」になっている"という問題点の指摘はそのとおりで、本来の理念では参議院での政党による党派争いは起こらないはずです。この指摘は良いんですけど、参議院の代わりのポジションに都道府県知事らを据えるって話がどこかであったのには気になりました。

 参議院は廃止なので最初の理念も放棄なのかもしれませんが、都道府県知事の任期なら「中長期の課題」に対応するには不適切です。

 日本の政治は予算の期限の一年先までしか物事を考えられない、という批判があります。さらに衆議院議員はいつ選挙があるかわからないので、結局議員は数カ月先のことまでしか思考できないとも言われます。じゃあ、海外は違うの?ってのは疑問ですけど、とりあえず、長期的な視点というのは必要でしょう。

 また、これに関しては「地方VS中央という対立構造から抜け出せていない」という批判も的外れではなく、そういう意味でも視野が狭いと思います。

 私がそもそも今の国会議員が気に入らないのは、「国会議員」って名前なのに地方への利益誘導を手柄にするような行為があることです。国会議員なんだから国全体のこと考えるべきでしょ。

 私がもともと地方分権を支持する大きな理由として、地元への利益誘導を止めて、財源・権利を与えた上で地方のことは地方に考えさせて、国会議員は国全体の利益という視点で物事を考えるべきだというのがあります。過激過ぎて賛同は得られないと思いますけど、私は一度当選した選挙区からは立候補禁止くらいで良いと考えています。

 国会議員は地方の利益代弁者である必要ではないという意味では、他の橋下徹さんの政策である地方分権はその解消にプラスに働くはずです。「地方VS中央という対立構造」は道州制の実現で、ある程度解決させるべきでしょう。橋下徹さんの維新の公約は、かなり私が賛成しているものが多かったです。ただ、都道府県知事うんぬんの話は賛成できないものでした。


●「衆議院と参議院の違い」を明確にするべき?

 参議院を含めた選挙制度改革としては、以前読んだとき、<a href="http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20090809" target="_blank">国民の代表の選び方 - Chikirinの日記</a>(2009年8月9日)もおもしろいと思いました。

 ちきりんさんは、「衆議院選挙では“国民が国の方向性を選ぶ選挙”ができるようにし、参議院では“少数意見と地方の意見の代表者”も取り入れるための選挙と位置づける」といった考え。

・衆議院は二大政党なるけど、法律を通すためには参院の少数意見の代表者達を説得する必要もある。だけど「リーダーシップ」は明確になる。
・「衆議院と参議院の違い」も明確になる。参院はまさに「数の論理ではなく、多様な意見を代表する良識の府」になる。

 2010年の参議院選挙のときに、これとほとんど同じようなことを書いているものを読んで、その重なりっぷりに驚いたのですが、昔過ぎて思い出せませんでした、残念。当時はこれらの意見がおもしろいなと思ったのですが、今考えると結局少数意見の代表者達の説得がうまく行かないという問題は現状と同じような気がします。

 理想は立派だけど、結局うまく行かないこともあるよねってのは、<a href="http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1361.html">二元代表制のメリット・デメリット</a>で書いたケースと似ています。


●参議院を弱くして長期的視野に立つ課題をやる議会に

 参議院改革の話に戻ります。とりあえず、私が今一番良いと思うのは、<a href="http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1356.html">首相公選制の意義と日本の議院内閣制の問題点</a>でも引用した<a href="http://diamond.jp/articles/-/10559" target="_blank">【特別寄稿】前参議院議員 田村耕太郎 「政界再編も大連立も機能しない! 日本の政治を統治機構から変える究極の選択」</a>(登録要 ダイヤモンド・オンライン 2010年12月23日)です。

・衆議院の再議決の要件を二分の一にする
・参議院の役割を長期的視野に立つ課題、外交・教育・マクロ経済政策に限定させる

 上は実質的な参議院の弱体化(無力化?)で、下が参議院の役割自体の限定です。方向性としては、こちらが良いかと。ちゃんと調べていませんが、このタイプは海外で近い制度があるんじゃないでしょうか?

 また、強すぎる参議院=二院の力関係が大差ないというのは日本が例外的なはずです。(解散について書いたものですが、<a href="http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-192.html">イギリスなどの議会の解散</a>では両院制、二院制といった呼び名くらいは見れます)

 おそらく欠点がないはずがないのでそちらも見てからですが、現在のところ私としてはそういった方向性を支持します。

 ただ、<a href="http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-entry-1281.html">小選挙区の問題点・選挙制度改革 ~小選挙区制度は失敗だった?~</a>で選挙制度改革がやってますポーズだけ書いたとおり、こういう制度改革はちっとも話が進みません。一票の格差是正すらできないのですから、ハードルの高い参議院改革なんて夢のまた夢です。最初にも書いたとおり、今は一票の格差是正が最優先ですから、まずは目の前のことに集中してほしいです。


●参議院改革をすべき…は間違い 人間の欲深さを甘く見すぎていた

2018/07/27:「選挙制度改革で政治は良くならない ~小選挙区制見直しより参議院改革を~」と「参議院改革 ~橋下徹市長の船中八策での廃止論、強すぎる参議院の選挙制度改革~」の二つの投稿を合わせました。軽く見直したものの、内容はほとんど変えていません。

 ただ、今読み直すとだいぶ失敗したなという内容。今回、全体のタイトルを「選挙制度改革で政治は良くならない ~小選挙区制見直しより参議院改革を~」をベースにして、「選挙制度改革で政治は良くならない 小選挙区制見直しや参議院改革」に変えました。参議院改革にしても、政治が良くならないのはいっしょだと考え直したためです。

 参議院が強すぎるのは確かではあるものの、合意を無視して独善的な政権運営をされるのはもっと困ります。私は安倍政権の「政治主導強化」を強く支持していたのですけど、まさか政治主導強化によって安倍政権に有利な捏造・隠蔽などが多発した上で、強引すぎる政権運営をされるとは予想していませんでした。

 俗に言う性善説は全く信奉していなかったのですけど、それでも甘かったですね。安倍政権を甘く見ていました。こんなにひどいとは思いませんでしたわ。誠に申し訳ありません。

 人間は多くの場合私利私欲に走りますので、必ずストッパーが必要なんでしょうね。そういう意味では、強すぎる参議院はストッパーになりやすく、むしろこのままの方が良いかもしません。








2023年7月3日月曜日

アルバム6枚出してシングル1枚しか出してないRadio Caroline

■2021/11/28 バンド名以外はかっこいいGYOGUN REND'S、Wikipediaがない
■2022/07/23 アルバム6枚出してシングル1枚しか出してないRadio Caroline

■2021/11/28 バンド名以外はかっこいいGYOGUN REND'S、Wikipediaがない

 過去のMD整理していて、NHK FMライブビートのGYOGUN REND'S(ギョガンレンズ)が出てきました。ロックンロールとかリズムアンドブルースとか、パブロックとかいろいろ言い方ありそうですが、私は「ガレージ系」というくくりで覚えていたバンドです。
 LIVEが始まった瞬間、ガッ!とテンション上がりますね。ベスト10に入るくらい好きだった時期のあるバンドなんで当然なんですが、ここしばらく感じなかっためちゃくちゃかっこいい!という圧倒的な良さです。
 ただ、持たないんですわ。何が持たないかと言うと、私のテンションが…。ライブビートは60分番組なんで、後半は疲れてしまいました。若い頃と違って、年取りましたね。ついていけません。こういうバンドが60分演奏するってすごいな…と今になって思い知ります。最後の説明によると、特にギョガンレンズは激しくライブしたみたいですね。よくやりますわ…。

 ところで、このGYOGUN REND'S(ギョガンレンズ)というバンド名。当時から名前が不思議で、なんとかならんかったのか?と思っていました。「ギョガンレンズ」と言うと、普通は「魚眼レンズ」のことですね。知ってます、魚眼レンズって?
 Wikipediaによると、魚眼レンズは英語でもそのまんまフィッシュアイレンズ。カメラなどに使用する写真レンズで、中心射影方式でない射影方式を採用しているものを指す…と説明されているものの、これではわからない人が大半でしょう。
 広い範囲を写すのに適しているんですが、普通の写真レンズと違って歪んだ写真が撮れるんですね。わざと歪ませることで、広い範囲を描写するといった感じ。Wikipediaでは、画角180度という製品が多いとされていました。
 この魚眼レンズという名称の由来は、魚類の視点である水面下から水面上を見上げた場合、水の屈折率の関係で水上の風景が円形に見えることから来ているそうです。「魚眼レンズ」で画像検索すれば写真がいろいろ見えますし、一目瞭然。ああ、これのことか!と思うでしょう。なかなかおもしろくて、好きな人はハマりそうな世界観です。

 ということで、魚眼レンズはおもしろい特徴的なレンズなのですが、バンド名としてかっこいい名前か?というと、個人差が出てきそう。私個人としては、正直、う~んという感じ。
 ガレージ系の音楽というのがそもそもかっこいいと思うかは個人差がありそうなもので、ダサかっこいい感じもあるのですが、私は普通に大好き。なので、バンド名以外はかっこいいのに!って感じですね。
 なお、カメラのレンズは英語だと「lens」。バンドのギョガンレンズの場合はつづりが「REND'S」で異なります。「ギョガン」の方もそのまんまローマ字の「GYOGAN」ではなく「GYOGUN」と異なっているんですよね。ここらへんの由来は知りません。今度暇なときにでも探してみたいですね。

 とりあえず、由来も載っているかもとWikipediaを見ようとしたら、なんか見つかりませんわ! そもそもWikipediaページがないのかも。「GYOGUN REND'Sがないなんて!」と思いましたが、確かメジャーデビューしていなかったはずですし、普通に知名度としては低いのかもしれません。
■2022/07/23 アルバム6枚出してシングル1枚しか出してないRadio Caroline

 前回書いたように、ウィキペディアにGYOGUN REND'Sの項目はなさそうだったのですけど、ウィキペディア内で検索してみました。すると、最初に出てきたのは、Radio Caroline(レディオ・キャロライン)というバンドでした。やはりGYOGUN REND'Sのページそのものは存在しないようです。
 Radio Carolineの方は、2002年の2月に解散したガレージロックバンド、GYOGUN REND'SのメンバーであったPATCH(ボーカル、ギター)が、thee michelle gun elephant(ベース)のウエノコウジとTHE NEATBEATS(ドラムス)の楠部真也の二人を呼びかけ、2003年1月に結成したものだと説明されていました。
 GYOGUN REND'Sとthee michelle gun elephantのメンバーが合わさったバンドがあるらしいというのは、私もなんとなく聞いた覚えがあり、好きなバンド同士で最高じゃん!と思った覚えがあります。しかし、未だに聞いたことがありません。

 ウィキペディアがあったのはなぜ?と見ると、レーベルがコロムビアミュージックエンタテインメントになっていました。メジャーだったこともあり、ウィキペディアがあったのかもしれません。また、アルバムを見てみると、6枚も出していてびっくり。ミニアルバムを含むのかもしれませんが、かなり精力的に活動していたようです。他にベストアルバムも1枚出しています。
 一方で、シングルが1枚のみで笑いました。ここらへんは、インディーズの感覚そのままですね。レコード会社にはシングルを出せ!と言われそうなものですので、メジャーに行ってもやり方をある程度貫いたのかもしれません。

国会サボり、お前が仕事しろ!失職した派遣労働者を「本当に働こうとしているのか」と叩いていた坂本哲志議員、地元・熊本県で死者・被災者が出たのに、豪雨災害審議中に英語本を読んでサボる

坂本哲志議員、地元・熊本県で死者・被災者が出たのに、豪雨災害審議中に英語本を読んでサボる


2020/07/30 最近自民党で流行している、審議中に「副業」をやる行為。今度は、で自民党の坂本哲志氏が野党議員の質疑中、審議と直接関係のない英語の本を読む…ということが起きました。本人も英語と現代史の勉強目的で分からない英単語に印を付けたりスマートフォンで調べたりしたと認めています。問題になっている中で続けて…というのは、不思議ですけどね。
 この件が特にひどいのが、九州を中心に甚大な被害が出た豪雨に関する衆院災害対策特別委員会であったこと。加えて、坂本哲志議員が多くの犠牲者・被災者が出た熊本県選出の議員であったということです。地元で死者が出ようが、被災者が出ようが知ったこっちゃない…という極悪非道さでした。


お前が仕事しろ!失職した派遣労働者を「本当に働こうとしているのか」と叩いていた


 また、坂本哲志さんは過去の発言も気になるんですよね。2009年に当時、総務政務官だった坂本哲志さんは、仕事と住まいを失った派遣労働者らを支援するために東京・日比谷公園に開設されていた「年越し派遣村」について、「本当にまじめに働こうとしている人たちが日比谷公園に集まってきているのかという気もした」と叩いていたんですよ。
(派遣村:「本当に働こうとしている人か」と坂本総務政務官 - 毎日jp(毎日新聞 2009年1月5日 17時58分)より)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090106k0000m040018000c.html
 当時、この坂本哲志さんの発言は、ネットではむしろかなり好評で賛同を得ていました。仕事を選ばなければなんぼでも仕事があるのにわがまま言うな!楽に儲かる仕事がほしいだけだろ!というブラックな意見も多かったです。ただ、そんなことを言っていた坂本哲志さんが、真面目に仕事せずに楽して大金をもらっていたというひどい話でした。

安倍首相の国会サボり 新型コロナウイルス問題がある中、国会出席を拒み、記者会見もせず…


2020/08/03 別系統の「サボり」になるのですが、会見開かず 国会出席も拒む中…首相「半休」2日連続:北海道新聞 どうしん電子版(2020/7/29)という記事が出ていました。
 私は首相もちゃんと休むべきだと思うのですが、新型コロナウイルスの感染再拡大が続く中、「6月18日を最後に記者会見を開かず、野党が求める国会出席も拒み続けている」と記事では指摘していました。
 また、この記事では書かれていないものの、そもそも新型コロナウイルスなどの問題がある中で、国会の閉会を強行した経緯があります。例えば、通常国会が閉会 役割を果たさぬ怠慢:東京新聞 TOKYO Web 2020年6月18日 08時01分では、以下のように書いていました。

 <(引用者注:延長が可能な)通常国会が会期を延長せず、きのう閉会した。新型コロナウイルスの感染拡大で、国民の暮らしや仕事が脅かされ、政治の役割は増しているにもかかわらず、国会はなぜ、国民から負託された役割を果たそうとしないのか。(中略)野党側が会期を年末まで、大幅に延長するよう求めたのは当然だ>

 これについては、新型コロナウイルス関連だけでもおかしなことがいっぱいあるなど、安倍政権は問題が多く、国会があるとそれを野党に追求されるため、国会を延長しなかったのでは?と疑われています。国民のための新型コロナウイルス対策より自己の都合を優先した形です。

安倍首相の秘書が広島県内を行脚して河井案里氏への投票依頼、自民党議員が断言

安倍首相の秘書が広島県内を行脚して河井案里氏への投票依頼、自民党議員が断言



2020/07/12 自民党の河井克行・前法相と妻の河井案里参院議員が公職選挙法違反の買収容疑で逮捕された事件。克行議員の逮捕容疑の現金配布先は94人いましたが、逮捕後は次々と否定していた現金の受け取りを告白する事態となっています。
 また、気になるのは、安倍首相の関わり度合いでしょう。安倍首相が関係していることは以前からかなり濃厚だったのですけど、より直接的な証言が出てきています。
 買収の舞台となった県議会議長である中本隆志・自民党県連副会長は、参院選で県連の意向に反して案里議員を支援した自民党本部を批判。河井夫妻側に党本部が1億5千万円を支出したことを問題視し、「中央と地方」の分断を招いたやり方に、「二度とこんなことはしてほしくない。なぜここまで身内に対してしたのか。憤り以上のものを感じる」と怒りを見せています。
 また、重要なのが、中本隆志・自民党県連副会長はさらに参院選公示前から安倍晋三首相の秘書が県内を回っていたという証言。党公認の現職を応援していた企業に対し、「『今回は案里さんを』と頼んだのは間違いない」と断言していました。広島県連は別の自民党議員を応援しており、『今回は案里さんを』という言い方からすると、その議員ではなく河井案里候補を支援するように働きかけたのだと思われます。
 首相秘書が独断で動くということは考えられず、安倍首相の指示があったと考えるのが常識的。こうした証言が敵ではなく、身内から出てくるというのが興味深いですね。
(「首相秘書が投票依頼」と断言 広島の県連副会長が怒り:朝日新聞デジタル 2020年6月30日 21時36分より)

河井克行前法相の指示で安倍首相の秘書が現金を渡したところを訪問、河井案里議員への投票依頼か?


2020/07/19  上記の軽い補足的なものとして、安倍首相の秘書と河井案里陣営は一体となって動いているとわかる話を。 現金提供先を首相秘書が訪問 案里容疑者支援で前法相差配か 2020年7月6日 16時38分 (共同通信) という記事にあった話です。
 まず、一体となっていることがわかるのは、複数の首相秘書が河井案里議員の陣営スタッフと一緒に地元議員を回っていまたということがひとつ。さらに、夫の河井克行前法相は案里議員の陣営が立ち上げたLINEのグループで首相秘書の回り先を細かく指示していた…ということでも、両者が一体となっていることがわかります。
 そして、これに買収事件が絡んできます。河井克行議員が広島県議のスタッフに現金を渡した後の2019年5月、安倍晋三首相の秘書がこの県議を訪ね、案里議員への支援を求めていたことも判明したというのが、このニュースのポイントでした。
 前述の通り、 河井克行前法相は安倍首相の秘書の訪問先を指示していた可能性が高いです。さらに、その訪問先が事前にお金を渡していたところ…となると、金銭による買収と安倍首相秘書訪問による投票依頼というセットで行っていた可能性が高いだろう…という話でした。

最初から安倍首相案件…安倍首相の敵議員を落選させるために河井案里氏を擁立して1億5000万円


2020/07/26 説明が面倒でしていなかったのですが、今回、収賄のような激しい選挙戦となったのは、野党との戦いではなく、自民党同士の戦いであったということが大きいです。自民党の立候補者がひとりであれば問題なかったのですけど、二人いたため、自民党票の取り合いになったんですね。さらに、もともと広島にいた自民党議員が安倍首相の敵であり、彼を落として安倍首相に近い河井案里さんが当選する必要があったというクソみたいな汚い事情が強く影響しました。なので、この事件は最初から安倍首相の問題だったんですよ。ここらへんの面倒くさい話を 安倍政権のお友達人事がもたらした不祥事、歪んだ一強体制  (NEWSポストセブン / 2020年7月12日 16時5分)という記事がうまいこと書いてくれていました。
 記事では、能力に関係なく自分の親しい政治家を重用する“お友達人事”を徹底し、自分に批判的な政治家を排除していくのが、安倍首相の特徴と指摘。今回の事件もこれがバッチリ当てはまります。
 安倍首相が落とそうとしていたのは、かつて安倍首相を「過去の人」と呼ぶなど批判的な発言を繰り返してきた溝手顕正議員。元自民党参院議員会長 という大物議員ですが、その会長職を奪ったのが、まず最初の仕返しみたいですね。そして、お次が問題となった落選作戦だったというわけ。以前書いた中本隆志・自民党県連副会長がなぜ身内にこのような仕打ちをと怒っていたのは、これを踏まえていました。
<2019年の参院選では広島選挙区から出馬した溝手氏に自民党から2人目の候補をぶつけた。その“刺客”に選ばれたのが案里氏だった。首相は案里氏の応援に自分の秘書4人を派遣したほか、自民党本部も河井夫妻に異例の1億5000万円を渡し、金権選挙が展開され、溝手氏は落選の憂き目にあう>

河井案里議員の後援会長、克行前法相は「安倍さんから」と30万円…と証言


2020/08/02 もうちょっと補足。河井克行前法相が地方議員らに金を渡す際、一部に「安倍さんから」として安倍晋三首相の名前を出していた…という証言についても紹介しておきます。
 この証言をしていたのは、なんと河井案里議員の後援会長を務めた人という超身内。広島県府中町の町議でもある繁政秀子議員がばらしていました。会員限定記事だったので詳しいところはわかりませんが、記事タイトルは、克行容疑者「安倍さんから」と30万円 広島・府中町議証言 | 中国新聞デジタル(2020/6/24)でしたので、金額は30万円だったみたいですね。
 なお、これよりかなり前の2020年1月15日には、後援会長「説明を」自民県連幹部「困ってる」 身隠す河井夫妻に批判強まる 広島 - 毎日新聞といった記事も出ていました。河井夫妻が信頼を失っていった様子もわかる感じです。

虎屋 ジャマイカ

男女比
●ジャマイカでは女性が男性の5倍?結婚したくても相手がいない

追記:世界には女性が不自然に少ない国というのがあり、男尊女卑による女児殺しが理由だと言うので強すぎます。一方、谷村志穂さんのエッセイ集『サッド・カフェで朝食を』であったジャマイカでは、逆に女性が多いとのこと。それもちょっとやそっとの多さではないといいます。

 この話は、『コスモポリタン』1993年10月号に掲載されたもので、3対1の比率で女性が多いと言われたとのこと。さらに、その5年前に来たときには、5対1の比率で女性が多いと聞かれたんだそうな。5年でそんなに変わらないと思うのですが、いい加減に言っているんだと思うのですけど…。

 女性が多すぎる国というのも、これはこれで何か闇がありそうな感じ。海外に出てしまう男性が多いということですかね…。とりあえず、理由は置いておくとして、女性が圧倒的に多い国ならではのことが起きているようでした。例えば、結婚や仕事に関してが、他の国と異なります。

 というのも、男女比が本当に極端に違うのであれば、結婚する人がほとんどということはなく、むしろマイナーに。結婚しないことが普通になります。また、他の国のように「男性が仕事、女性は仕事をしない」なんてことをしていると社会が成り立たないせいか、女性は仕事をするのが普通だといいます。

 男性が貴重ということは、仕事は選びたい放題な気がするのですが、名古屋市出身でジャマイカに来たレゲエミュージシャンのNAHKI(ナーキ)さんは、「この国で男が仕事を見つけるのはたいへん」と逆のことを言っていたとのこと。それで女性の方が主に仕事をするという話でした。本当なんですかね。




























 

























 













【王座戦】藤井聡太七冠が土壇場で大逆転 「エアポケットに入ってしまった」永瀬拓矢王座がまさかの失着 23/9/29(金) 11:05配信 デイリー新潮
藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢王座(31)に挑む将棋の王座戦五番勝負(主催・日本経済新聞社)の第3局が9月27日、愛知県名古屋市の名古屋マリオットアソシアホテルで行われ、先手の藤井が81手で勝利した。これで藤井は対戦成績を2勝1敗とし、全八冠独占まであと1勝。日本将棋連盟会長で永世七冠の資格を持つ羽生善治九段(53)の記録(当時は全七冠)を凌駕する前人未到の八冠へ王手をかけた。【粟野仁雄/ジャーナリスト】

ABEMAで解説していた村田顕弘六段(37)は「藤井さんの駒組はガチっとした感じですけど、永瀬さんのほうの駒組はちょっと軽い感じなので、何かのきっかけに一挙に危なくなる可能性がある」などと話した。

 しかし、永瀬が飛車と角、さらに2枚の香車で藤井陣を脅かしてゆくと、次第に差が開いてゆく。

永瀬のリードが広がり、勝利は間違いないと思われた場面、藤井は65手目に「2一飛」と打ち込み、「5一」にいた永瀬の玉に王手をかけた。

 直前までABEMAのAI(人工知能)の予想では、藤井の勝率はわずか2%だった。「3二」には永瀬の守り駒の金がいる。この筋には永瀬の歩がなく、禁じ手の「二歩」にもならない。AIの予想手の第1候補は「3一歩」。筆者もこの手で間違いないと思った。これは自陣の金の下に歩を打つ「底歩」という手で、飛車の横効きに対する「守りの常道」である。

 ところが、永瀬は「4一飛」と飛車で合わせてしまった。この手では飛車で交換に来られてまた何をされるかわからない大きなリスクを残してしまう。ましてや永瀬の玉は、自分の銀で逃げ道をふさいでしまう「壁銀」の状態になっていた。

 ABEMAで解説していた深浦康市九段(51)と村田六段は「えっ。あれっ、えっ、どうして、えっ」ともはや言葉を失った様子。落ち着くと深浦九段は「ひっくり返されましたね。(藤井の)『5六』の角もよく効いているし」と話した。とはいえ、2人とも驚きのあまり解説のしようがないという感じだった。

 土壇場での永瀬の「失着」で、あっという間にABEMAの勝率予想が逆転した。風前の灯火だった藤井が、一挙に攻勢に出る。そして81手目、「3三」の桂の前に歩を打たれた永瀬は、あまり時間をおかず投了した。
永瀬自身の分析は? 

 今回の永瀬の失着は、プロはもちろん素人が見てもわかる。ファンから「軍曹」と呼ばれる生真面目な永瀬らしからぬ一手だった。「1分将棋」の秒読みに追われていたとはいえ、全く慌てる場面ではなかったはず。いわゆる「魔が差す」とはこのことか。

 何が影響したのか、もちろんさっぱりわからない。これまで勝負所での午後のおやつは、藤井は飲み物だけで、相手はスイーツを注文することが多かった。それが今回、永瀬は飲み物のみで、藤井はケーキも注文した。藤井のケーキが思わぬ「僥倖」(藤井が中学生時代に使った言葉)をもたらしたのか……などとつまらぬことまで考えてしまう。

 思わぬ他力本願で土壇場の大逆転が転がり込んだ藤井は、間違っても「失着でびっくりした」などとは言わない。しかし、仲の良い研究仲間による考えられないほどの歴史的な失着に、内心では相当に驚き、混乱もしただろう。もちろん持ち時間を使い切っての「1分将棋」は、タイトル戦だけにあるわけではない。永瀬はいくらも経験してきたはず。それでもやはり、秒読み将棋は怖いことを改めてこの一局で痛感した。

 永瀬は「『3一歩』が第一感でしたが、エアポケットに入ってしまった。対応がうまくできなかったと思います」などと振り返り、局後も冷静に報道対応や大盤解説場でファンに挨拶していたが、その内心はいかがだったのか。エアポケットとはいったい何だったのか。いつか訊いてみたい。

 第4局は10月11日に京都府京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で行われる。先手番となる永瀬が今回のショックを克服して巻き返せるか。とはいえ、今回の思わぬ流れから言っても、藤井の前人未到の八冠がかなり高くなってきたことは間違いない。さらに藤井は、早くも10月6日に東京で、小学生時代からのライバル伊藤匠七段(20)の挑戦を受ける竜王戦七番勝負(主催:読売新聞社)の第1局が始まる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5611f470e9e0134e29326004a3deab6cd41af183/comments

永瀬さんが最善手の3一歩を指した場合も、その後の藤井さんの追及に対する応手が発見できなかったとの事が感想戦で明らかになっていました。
失着とされた手を指していない場合も藤井さんの勝利で終わっていた可能性が高かったようです。
AIは発見困難な最善の応手を前提に形成判断しているので大逆転に見えますが、人間同士の対戦では永瀬さん大優勢の局面ではなかったみたいですね。


3一歩で受けても追い込める筋があったということが感想戦で語られていたとのこと。
そして、その状況から王座が押し切る手も有ったが、王座は気づけず竜王名人は気づいていた事も語られていたという。
AIの示す手は細い一本の道を外れずに進めば勝てるよという手順を示すことが多い気がする。


別の記事で、この場面に関しては、
金底の歩でも、岩ほど固くなかった と解説がありました。
飛車を切って、先手にも相当な攻め筋が残っていたようです。

時間をかけて読み切れば、それでも攻めが途切れて
後手の詰み筋にたどり着けたんでしょうけど、

1分将棋となると、さしもの永瀬王座といえども
厳しかったというのが現実ではないでしょうか。


永瀬さんみたいなトップレベル棋士は瞬時に3一歩はいくつかの先手からの詰めろがかかると察知して読んだんだろうな。
調べてみたらそれはもう難解で相当時間かけないと読み切れないような局面のようで。

おそらく第一感の3一歩が難解でそれ中心に読んで6五角の筋がエアポケットという状況になってしまったのかなと。


最近はAIの形勢判断(評価値)がlリアルタイムに表示されるようになって、あまり将棋の内容を理解出来ない方にも(ルールすら分からなくても?)どちらが優勢(勝勢)なのか分かり易くなってきました。

ただ、この評価値もそのまま鵜呑みにしていけない場合もありまして、例えばこの王座戦第三局のように「評価値95対5。正確に受け潰せば完勝だが、一手間違えば即奈落の底への逆転負け。」という場合などです。







 










 
――黒川会長は、黒川家17代目です。18代の光晴さんに経営をバトンタッチされたわけですが、「自分の代で虎屋は終わるかもしれない」というプレッシャーに悩まれたことはありませんか。

「つながる、ということ」というテーマをうかがって、次代につなぐことの意味を自分なりに考えてみました。一言でいえば、「結果的につながった」という事実の連続にすぎないと思っています。

歴史が長いからすごいですね、と言ってくださる方がいらっしゃいますけど、全くすごくなんてありません。歴史があるから、会社の未来が保証されるわけではありません。社員には「大切なのは今だ」と訴え続けてきました。

(経営トップとしての)責任は強く自覚してきましたが、その一方で、先のことはわからないし、なるようにしかならない、という思いも常にありました。

ただ、手を抜いて仕事しても、全力でやっても、先が分からないということは、変わらない。であれば、悔いは絶対に残したくないから、全力でやってみよう、そんな思いで仕事に向き合ってきました。

周囲から見れば、「それがあなたの全力ですか」という批判もあったかもしれません。ただ、虎屋に入社して52年たちましたが、自分なりに息をつく間もなく、仕事に没頭してきました。

つないでいくことの答えは、「与えられた場所で最善をつくすこと」だと思っています。自分ができることをひたむきにやっていくしかない。その結果として、息子の代にたまたま「つながった」ということだと考えています。



――2003年に始めたトラヤカフェでは、和と洋を融合した「あんペースト」を発売しましたが、ロングセラーの人気商品になりました。トーストに塗ったり、ヨーグルトに入れたりなどして食べる商品です。

東京・六本木でトラヤカフェを始めたときは、和菓子業界からは「そんなことをやっていいのですか」「なんで和洋折衷(せっちゅう)のようなことをやるですか」などのご意見をいただくこともありました。社内からも「虎屋の名前に傷がつくのではないか」「失敗したらどうするんだ」という後ろ向きな声が多く出てきました。

しかし、保守的な姿勢を続けて、新しいことに挑戦しなければ、「このままでは虎屋を続けられなくなるのではないか」という不安もありました。「あんペースト」は、伝統的なあんの魅力を若い世代に伝える画期的な商品に成長しました。社員の挑戦心を高める意味でも、大きな意味がありました。



トラヤカフェを立ち上げたときは、公募したスタッフに菓子づくり、店づくりを任せました。「今」という空気感に敏感な店にしたい、という思いもあり、多くの若手社員を起用しました。和菓子の定義として、主に植物性の原材料を使う、ということがあるのですが、トラヤカフェではもっと自由で柔軟な発想で菓子作りをしてほしいと思っていました。

1980年にオープンしたパリ店では、和と洋のコラボレーションを考えながら、現地の方に馴染みのあるミルクやチョコレート、ドライフルーツなどを使ったオリジナル菓子を作ってきたので、その経験を生かしたいという思いがありました。

(中略)
環境の変化に合わせて、柔軟に対応すればいい。本質的でないと感じることについては、過去の成功体験に縛られず、あまりこだわらない方がいい――。心のどこかで、ずっとそう思っています。






 

 

 ●駆除では減らない?クマのゴミ漁り対策はカラスの場合と同じ

追記:クマを町に呼び寄せてしまうものを「誘引物」と言うそうです。これは畑や木になる果実だけでなく、ペットフードや鳥の餌、人間が出す生ゴミのようなものまで含まれます。人間にはクマの餌を用意しているつもりはないものの、クマにとっては「こんなところにごちそうが!」と学習するわけです。

 『クマが出た! 助けてベアドッグ』では、これを「人間は気づかないうちに、クマに『餌付け』しているのと同じです」という言い方をしていました。1998年にゴミ集積所にクマが現れるようになった軽井沢の場合、森の中の宿泊所で穴に捨てていた生ゴミを食べることを覚えてゴミ集積所にまで来るようになったようです。

 この軽井沢では、ゴミ漁りを覚えたクマを捕まえて「人間は怖い」と覚えさせる学習放獣を実施。それだけでなく、2002年からクマが開けられないゴミ箱への交換を始めました。結果、年間最大120件だったゴミ漁りが、2009年には0件まで減ったそうです。

 このうちゴミ箱で対策する…というのは、カラスのゴミ漁り対策の例を思い出しました。クマにしてもカラスにしても素人は「駆除すべき」と言いがちですが、以前のカラスのときには「駆除では減らない」と専門家が指摘。生ゴミを漁らせない対策の方が効果的だと言われていたんですよね…。

若くてきれいな女性をやたらと批判するおじさんの不思議な心理

●親しくもない知り合い程度の男性から突然「結婚しよう」…が2回も ●若くてきれいな女性をやたらと批判するおじさんの不思議な心理
●親しくもない知り合い程度の男性から突然「結婚しよう」…が2回も

:作家の群ようこさんは、男性にモテないイメージ。確か自分でそういった話を書いていた記憶があります。しかし、『この先には、何がある?』によると、2回求婚されたことがあるそうです。ただ、二度とも付き合っていたわけではないどころか、親しいわけでもない知り合い程度の男性からいろいろすっ飛ばして求婚されるというものだったといいます。

 一度目は「本の雑誌社」という出版社を退職して帰ろうとしたとき。仕事で知り合いだったグラフィックデザイナーが追いかけてきてお茶を飲もうと誘われたので喫茶店へ。すると、突然「きみと僕は結婚する運命にある」として、今後のことを相談したいと言われてポカーン。怒鳴りつけて席を蹴って帰ってきたそうです。

 もうひとりは、作家専業になった後。しばらく会っていない顔見知り男性から夜に突然ドライブの誘いがありました。電話番号も住所も教えた覚えがないのに、「そっちに行くから」と言われます。ストーカーじみていて本当は危険なのですけど、なんだかんだで実は人がいい群ようこさんは首を傾げつつ、身支度をして待っていました。

 このときも喫茶店に行きます。ここで注文を済ましたところ、いきなり「結婚しよう」との申し出。あまりにも唐突なので「はっ?」と言ったきり唖然としていると、彼は「やっぱりだめなんだ。いいんだ、わかった」と速攻で自己完結。あっという間に結婚の話は終わって、全く関係ない雑談をしてから帰ったそうです。

 だいぶ変わっていますが、これらは男性が勝手に勘違いして告白パターンと似た感じ。文章を見ると、群ようこさんははっきりした性格で誤解を呼ぶようなタイプじゃないと思うかもしれません。ただ、彼女を発掘した女性は確か、見るからに目立っていた変人という社員ではなく、淡々と仕事していたと言っていた記憶です。
●若くてきれいな女性をやたらと批判するおじさんの不思議な心理

:群ようこさんの『この先には、何がある?』を読んでいると、鷺沢萠(さぎさわ めぐむ)さんという女性作家が出ていました。35歳で亡くなっているせいか、私は知らなかった作家。ただ、上智大学外国語学部在学中に文學界新人賞を当時最年少で受賞し、女子大生作家としてデビューし活躍していおり、かなり売れていた作家さんだったようです。

 <a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B7%BA%E6%B2%A2%E8%90%A0" target="_blank">ウィキペディア</a>によると、1992(平成4)年『駆ける少年』で泉鏡花文学賞を受賞した他、受賞こそしていませんけど、「葉桜の日」などで芥川賞候補に「ほんとうの夏」などで三島賞候補に挙げられたそうです。ほとんどの作家はここまでのレベルにはならず、かなりの上位の売れっ子作家でした。

 この鷺沢萠さんは、出版社主催のパーティーなど、賞の受賞経験がある先輩男性作家に批判やアドバイスを受けることが多かったそうです。じゃあ、彼らは鷺沢萠さん以上の売れっ子作家で、文壇の大御所が親切にアドバイスしてくれているのか?と言うとそうではありません。

 確かに受賞経験はあるのですが、受賞後はまともに活動していない人ばかり。見事に良い作品を書けないダメ作家ほど先輩面してケチをつけてくる…という滑稽なことになっています。かと言って、大御所男性作家が若い女性作家をチクチクいじめる…というパターンだったとしても、みっともない話ではありますけどね。

 この話で思い出したことがふたつ。一つは「批判する人ほど仕事ができない」という話で、今回のパターンにきれいに当てはまっています。そして、もう一つ思い出したのが、若くてきれいな女性ラーメン店店主が、男性ラーメン評論家やラーメンオタクらに批判ばかりされていたこと。鷺沢萠さんも群ようこさんいわく美貌の人だったそうです。

 若くてきれいな女性に対し、下心丸出しでヘラヘラしてお世辞を言いまくるおじさんもどうかとは思います。実際、そういう人もいるでしょう。ところが、そうはならず若くてきれいな女性をやたら叩くことで、自分をアピールするおじさんというのも、不思議なことに結構いるのかもしれません。どちらにせよ迷惑極まりないですね…。
●戦前の人が一番良かったと思う時代は「昭和十三年」 その後は…

:作家の群ようこさんは、三味線・小唄を習っています。『この先には、何がある?』によると、このお稽古では、師匠や姉弟子から聞く昔の浅草の話も興味深いとのこと。で、姉弟子が言っていたという話で印象に残ったのが、「昭和十三年頃が一番良かった」という話です。

 飽くまでこの姉弟子の主観であり、当時の一般的な感覚といっしょだったかわからないのですが、「それから少しずつ変になっていって、あっという間に太平洋戦争」という感覚。たった3年で戦闘状態になったとされていました。一般的にも太平洋戦争は1941年(昭和16年)12月8日から始まった…とされています。

 ただ、以前書いたように、日本では昭和十三年よりだいぶ前からアメリカを醜悪な悪役として描く洗脳っぽい絵本を民間が作っており、一部では戦争に向かって突き進んでいた感じですね。逆に言うと、一般人が知らないうちに、戦争を好む人たちが流れを作っていたとも言えるかも。これは今でも注意しないといけないかもしれません。

 なお、群ようこさんの姉弟子は、「それから少しずつ変になっていって」に絡み、「そしてそれまでの素晴らしかったものが、全部なくなった」とも言っていたそうな。太平洋戦争を美化・正当化する層と日本の伝統を誇る層はかぶりがちですので、「戦争によって日本の良いものがみな失われてしまった」という指摘は感情的に受け入れられなそうです。






 <a href="https://amzn.to/3We5s6a" target="_blank">いつものお茶、いつもと違う猫</a>によると、
作家の谷村 志穂さんは、なぜかよく知らない人に絡まれるとのこと。特にお寿司屋さんで男性から絡まれることがダントツで多いそうです。このお寿司屋さんというのは回らないお寿司屋さんで、1997年の書籍ですので、そもそも回転寿司は今よりずっと少なかったと思われます。

 さて、どういう風に絡まれるか?という話。谷村 志穂さんは、新宿のお寿司屋さんで女性3人でお寿司を食べていました。まず、話しかけられる前からお酒をたくさん飲んでいる男性ふたりが途中から黙り込んで、谷村 志穂さんたちに目線を送っていたので、嫌な予感はしていたといいます。

 男性ふたりは、谷村 志穂さんの親くらいの年齢だとのこと。他の話からすると、このときの谷村志穂さんはたぶん30歳ちょっと。昔は結婚が早かったので、親くらいの年齢とい言うと、50代なかばから後半くらいな感じですかね。まだ定年には達していない…といった年齢じゃないかと思います。

 この男性が「あのね、話しかけてもいいかな」と話しかけてきたので、聞こえないふりをしていましたが、了解を得ずに話を続行。「さっきから不思議に思っているんだけど、君たちはなんで女性だけでいるのか?」というそれこそ不思議な質問をしてきます。女性だけだとなぜ不思議なんでしょう?

 谷村 志穂さんはなお無視しましたが、友人のひとりが「連れてきてくれる殿方がいないから」と話に合わせて答えると、「今の男は情けない」などと延々と若い男性をバッシング。じゃあ、若い女性を尊重しているのかと思いきや、なぜかここから若い女性叩きへと流れていきます。

 「それは強すぎるあんたたちの責任じゃないの?男なんて弱いんだから、上手に操ってやらなきゃ?」というこれまた謎の理論で説教。一方で、「ぼくはちょっと会社を持っていて、この人は有名な評論家なんだけどね」と、聞かれてもいないのに、自分たちは強い男だとアピール。ダサすぎます。

 私は読んでいておじさんたちのあまりの情けなさに笑えましたが、谷村 志穂さんは頭に来て「無礼だし、今の若い男性の方が幸せじゃないか。少なくとも見ず知らずの人に絡まない」などと言い返して退店。男性ふたりは目をひん剥くほど怒っていたそうです。

 一方、女性ふたりは「免疫がないなあ。会社勤めしていると、あんなのは慣れっこだよ」としていました。これが普通という社会はクソなんですけどね。それだけ数十年前の日本はひどかったんでしょう。セクハラだらけの社会でした。今ではさすがにそんなことないと思うのですけど…。

 また、ふたりは「オヤジたちは、寿司屋は男性の聖域だと思っていて、女性がいるだけで嫌がる。女はせいぜい男性に連れられてくるところと考えている」といった話もしていたとのこと。これも嫌な社会ですが、男性が多い領域に女性が入っていくと差別されやすいというのは知られている話で納得でした。



●盗作して掲載料、謝罪文でも全然罪悪感がなく思考が怖すぎる…

:群ようこさんの『この先には、何がある?』で盗作された…という話が出てきました。ひとつは素人のもので、群ようこさんの小説をエッセイ風にして投稿し、ちゃっかり掲載料まで何度ももらっていたとのこと。1回のうち3分の2くらいが盗用というのを何年にもわたってやっていたそうです。

 盗作した人から一応謝罪の文章が来たものの、「たまたま群ようこさんの本を図書館で読んで、こういう文章を書きたいと思って写して投稿した」というまるで罪悪感のない謝罪文。「たまたま群ようこさんの本を図書館で読んで、こういう文章を書きたいと思って」から「写して投稿」への飛躍がやばいですね。

 さらに、その後、この謝罪文には一切書かれていなった事実が判明。それ以前から盗用していたことも判明します。これでもう一度謝罪文が来ましたが、結局、最初と同じような内容で罪悪感なし。非常識すぎますが、群ようこさんは文字からして、自分と同じくらいの年齢か上、つまり、かなりの高齢じゃないかと思われるとしていました。


●著作権知らない業界人たち 断ったものを勝手に許可して発行

:上記と同じ『この先には、何がある?』からの話。前回の盗作騒動は高齢と思われる素人の話だったのでまだ良い(良くないけど)かもしれませんけど、その後出版業界の現役プロでも著作権意識がまったくないとわかる出来事が起きます。これは、アンソロジーの再録という話でのトラブルでした。

 群ようこさんはこれまでアンソロジーを断っていなかったのですけど、このフリーの編集者は面識がない上に、再録願いを出すべき出版社を間違えているといういい加減さで能力に疑問符が生じました。そこで、その理由を正直に書いた上でお断りします。ただ、そもそも問題ある編集者でしたので、これでは終わりません。勝手に発行されてしまいました。

 しかも、これはフリーの編集者だけでなく、出版社の編集者とその上司もひどかったという話。この出版社も仕事がいい加減ということで、群ようこさんが付き合いをやめていた出版社でした。今回、本人の許可なくアンソロジーを許可してしまった…ということで、これまたその判断が正しかったことを証明する非常識さを示しています。

 この発行までの経緯を聞くと呆れますね。まず、群ようこさんにアンソロジーを断られた編集者は、群ようこさんが許可してくれないので、「とにかく許可がほしい」としつこくメールして、群ようこさん抜きで出版社に許可願い。一方、この出版社も非常識なので、本人の許可なく、編集部の担当者の上司が勝手に許可して発行したようです。

 当事者らがみな著作権意識皆無だったわけですが、揃いも揃って罪悪感もなく「私は悪くない」という責任回避な謝罪。日本文藝家協会の著作権管理部が乗り出す大ごとに発展します。この著作権管理部によると、関係者らは全く著作権について理解していなかったとのこと。この人らが出版業界で働いているってやばいですね。

 そういえば、ミステリー作家の東野圭吾さんも勝手にアンソロジーを出されたと以前書いていました。東野圭吾さんの場合は確か全く接触すらなかったはず。群ようこさんの件では他の作家も被害を受けたのではないか?と言う書き方だったので、ひょっとしたら同一案件かも。別件だとしたら、さらに日本やばい…という話です。









怪談・空飛ぶ鬼の首と峠のトンネルの子供幽霊が出る理由と正体
■タイトル■題名■タイトル■題名■タイトル■題名■タイトル■


 今回は「峠のトンネルの子供幽霊」の方の話です。こちらもさだまさしさんの子供の頃の話で、長崎の日見峠のトンネル出口に深夜、子供の幽霊が出るという噂。運転していると、車の中を覗き込む…という話です。で、こちらも前回の話と同様、心当たりありまくり。こっちはさだまさしさんら兄弟が正体です。

 その日、両親は車で外出。当然ながら家で待っているように言われましたが、妹が迎えに行きたいと言い、同情した弟も兄のさだまさしさんを説得。3人で車が来る方へとだんだんと歩いていて、ついにはトンネルのところまで来てしまいました。トンネルの中はさすがに怖くて行けなかったそうです。

 しかし、そんなところで待っていても、両親に気づかれないおそれがあります。そこで、車が来るたびに、3人で必死になって覗き込んだとのこと。結局、妹が眠くなって帰ることになり、会えずじまいだったのですけど、このおかげで「トンネル出口で車を覗き込む子供幽霊」ができあがりました。





 佐藤愛子さんの『老残のたしなみ』を読んでいると、1997年(平成9年)2月 - 5月にかけて兵庫県神戸市須磨区で発生した神戸連続児童殺傷事件の話が出ていました。これは、未成年の少年が犯人だったことが衝撃を与えた事件。「少年A」あるいは犯行予告で使われた「酒鬼薔薇聖斗」などの名前で呼ばれることが多いです。

 このように少年による凶悪事件であったことを踏まえてでしょう、この事件の後、小杉文部大臣(現在で言う文部科学大臣)は「心の教育をしたい」とコメントしたそうです。検索してみると、当時の文部大臣は、自民党の小杉隆議員ですね。第2次橋本内閣のときです。

 ここで大臣の言った「心の教育」とは何だったのでしょうか。この当然の疑問について国会である議員が質問したところ、大臣は「ここで申し上げるほどに十分にまだ考えていませんので、追ってよく考えたいと思います」と答えたとのこと。要するに何も考えずに言って、聞かれて初めて「これから考える」との回答。呆れます。
●舌切雀はおじいさんが浮気して若い性悪女に溺れる話だった?

 『老残のたしなみ』で佐藤愛子さんは『舌切雀』で本当にかわいそうなのは、欲張りで悪役とされるおばあさんではないか?という話を書いていました。佐藤愛子さんらしくひねくれた冗談みたいなところはあるのですけど、このとき読んでいた『舌切雀』も「なんじゃこりゃ?」と思うところがあり、佐藤愛子さんの気持ちもわかるところでした。

 まず、佐藤愛子さんは自分の子供の頃の『舌切雀』といろいろ違うところに不満。ただ、これは今の子供向けに改変…というわかりやすい話ではなく、むしろ佐藤愛子さんが昔読んだ『舌切雀』の方が子供向けに改変された部分が多く、このとき(1996年)に読んだ『舌切雀』の方に残忍さを残しています。

 ただ、ウィキペディアを読んでも出てこない改変と思われる部分もあり、それが「なんじゃこりゃ?」というものなんですよね。舌切雀が舌を切られるのは、おばあさんが作った糊(接着のためののり)を勝手に食べてしまったため。これは原作と同じなのですけど、なんと雀は口に糊をつけたまま「猫が食うた」とバレバレの嘘をついています。

 これではおばあさんが怒るのは当たり前。「嘘をつくのはいけないことだ」という雀を悪役とした教訓話にした方が良さげなものです。ただ、嘘をつくのではなく、全く罪のない猫に罪をなすりつけているのですから極めて悪質。いまいち雀に感情移入できないというか、むしろ憎らしいです。

 この後は佐藤愛子さんらしい飛躍があり、おじいさんも心がきれいなわけではなく、おばあさんそっちのけで雀にばかり構うスケベじじいではないか?とのこと。実際、この絵本では、仕事になかなか行かずに雀にばかり構うおじいさんの描写があったそうで、愛に狂ったダメ人間感があります。雀を愛人女の隠喩とすればぴったりですわ。

 ただし、この絵本でも結末としては、性悪雀も愛欲じじいも罰を受けず、おばあさんが一番ひどい目に合うのは同じでした。おじいさんは大判小判をもらった一方、おばあさんはいくつかある結末で最も救いがない殺されエンド。物語としても「(毒虫が)殺してしまいました」で終わり、教訓めいた終わり方でもなかったそうです。


●「まだ使えるから使う」貧乏くさい格好の人の自宅を訪ねてびっくり!

:『老いとお金』(群 ようこ)であった話。群ようこさんの知り合いの友達に、世間知らずで天然の女性がいるとのこと。群ようこさんの知り合いとその友達が出会ったのは、私立幼稚園の入学試験の親子面接でした。こうした面接では、両親も大事だといいます。そのときも母親はスーツなど、気を使った格好をみなしていました。

 ところが、唯一の例外がその天然の女性。もこもこしたワンピースで、しかも、頭にはカチューシャをつけています。周りのお母さんは場違いな彼女を見ていますが、全く気にする様子はなさげ。「これは絶対落ちたな」と友達は思ったのですけど、なぜか試験に受かっていて、後日入園式で再会しました。

 この入園式でもワンピースですので、それ以外となるとさらにひどいことに。エスカレーター式で進学した小学校では、周りのお母さんが化粧も格好も気合を入れている中、なんとキャラクターが大きく描かれたTシャツでお迎えに…。足元は履き古されてくたびれたスニーカーだというのが、またすごいですね。

 こんな人なので、周りのお母さん方からは敬遠されます。唯一かまってくれる群ようこさんの知り合いとばかり仲良くして、ついには家に招かれました。前述のようなエスカレーター式の幼稚園に行く人なので、当然この知り合いも裕福だったのですけど、行ってみてびっくり。高級住宅街にある四階建ての大豪邸でした。

 さらにその後1億じゃ済まなそうな邸宅を一気に2軒現金買いで建てており、貧乏くさい予感を大きく裏切る大金持ち。なんと明治創業の企業の一人娘だとのこと。調度品もすごかったそうです。一方で、食器は商店街の福引やおまけでもらったというものばかり…という落差。お寿司屋さんの店名入り湯呑も愛用しています。

 驚いて尋ねると、「前からあるし壊れてないから」とニコニコ。特に疑問に思っていないようです。また、前述の入園式の服装は「太ってしまい、寒い時期は他に入る服がなかった」という理由。「服を買いに行く服がない」の話をなんとなく思い出しました。あと、カチューシャはバサバサの髪をごまかすためだったそうです。

 食事に関して言うと、この女性だけでなく家族みんなが一番好きなのはなんとファーストフードで、これが外食の楽しみ。高級レストランも話題のお店も興味ないとのこと。なお、海外旅行だけはビジネスクラスとちょっとお高いのは、単にエコノミークラスだと太っていて無理だからという切実な理由。じゃなきゃエコノミーなんでしょうね。



●カンボジアではうんこのことで虎が猫を恨んでいる?なぜ?

 金井美恵子さんの『迷い猫あずかってます』で、本題ではない話が気になりました。南方熊楠の『十二支考 』に「猫 往昔(むかし)虎に黠智(かっち、悪賢い知恵)と躍越法を教へたが、特(ひと)り糞を埋むる秘訣のみは伝へず、これを恨んで虎今に猫を嫉(ねた)むとカンボジアの俗信ず」とあるそうです。虎は猫のように糞をした後、砂をかけて隠す行為をしないということがまずひとつ。本当かどうか知りませんが、これがまずおもしろいところ。さらには、そのことで虎が猫を恨んでいると思われているというのが、おもしろいですね

 『迷い猫あずかってます』では、この後、だいぶ経ったところでも南方熊楠の『十二支考 』の話が登場。これによれば、虎の唐音は「フウ」でその吠え声が由来だとのこと。これは正直そこまでおもしろい話でもないのですけど、おもしろいのが中国の虎の俗称に「李耳」(りじ)なるものがあるという話です。

 「李耳」(りじ)は「狸児」がなまったもの。では、中国で虎は「狸の子」と思われている…という話だとそれはそれでおもしろかったのですけど、中国で狸には「野猫」の意味があるといいます。なので、虎は「野猫の子」と思われていたみたいですね。また、普通の猫は「家狸」の異名があるそうです。

 猫が虎の子…という方がまだわかりますが、逆に虎が猫の子となっています。これがおもしろいと私は思いました。これについて、南方熊楠は仏経に龍をののしって「小蛇子」と呼ぶように、「狸児」は虎をさげすんで子供の猫と呼んでいたのではないかと予想していたそうです。




 金井美恵子さんの『迷い猫あずかってます』によると、言語学者の西江雅之さんは終戦後の少年時代、近所の猫を「狩猟」して、猫の毛皮で防寒手袋を作っていたそうです。私はこの部分をさらっと呼んでしまい、なんとなく野良猫を殺していたのだと思ったら違いました。他人の飼い猫を勝手に殺していたようです。

 これがわかったのは、この直後の部分。西江雅之さんが大人になってシャム猫を飼い始めたときに、近所のおばさんに「家の猫ですのでよろしく」と挨拶したところ、「フン、三十年前、家の猫を手袋にしたくせに!」と怒鳴られたという話でした。「家の猫」はおそらく「うちの飼い猫」という意味。勝手に殺していたんですね。

 ところで、この場所というのは、田舎ではなく東京。「東京の南長崎」と書かれていました。東京に南長崎があるとは知りませんでしたわ。東京都豊島区の町名であり、長崎、西池袋、目白などと隣接。つまり、長崎という地名もあります。人口密度は2万人で、全国でもトップクラスだそうです。





●日本人はむしろ人にぶつかっても謝罪しない人種だった可能性

 檀ふみさんの『まだふみもみず』は、海外の話が多く出てくるエッセイ。これを読んでいて気になったのが、アメリカ人のフランクさに関する話でした。檀ふみいわく、アメリカ人は目が合えば誰でも「ハーイ!」とあいさつ。笑顔を見せれば、必ず笑顔を返してくれるといいます。

 こういうフランクなアメリカから日本に戻ってきて驚いたのが、日本の街にひしめく不機嫌な顔の波。日本ってなんて愛想の悪い国なんだろう…と思ったんだそうな。ちなみにこの書籍を出している幻冬舎は、安倍首相の友人である見城徹さんのところであり、別に左翼系出版社ではありません。

 それはともかく、上記の話そのものは個人的に意外ではなく、特に紹介したかった話でもなし。ただ、予想外だったのが、上記の話に続けて、なぜ日本人は街中で人にぶつかっておいて「ごめん」の一言も言えないのだろうと書いてあったこと。これはよく言われる日本人の行動と逆で意外でした(ちなみに出版は2000年)。



●意外に繊細なサバイバルスタッフ「フランス料理まずい」と自炊

 『まだふみもみず』によると、檀ふみさんは、世界中の秘境でサバイバルな撮影をしてきたという、屈強な日本人スタッフらと、パリで仕事をしたことがあるとのこと。こういう人たちなら、どんな食事でも大丈夫なんだろうと私はイメージしたのですけど、書かれていたのはまるで逆のエピソードでした。

 彼らは「フランス料理なんて1回食べたら、2週間はにおいもかぎたくない」と言って、大量の食材を日本から持ち込んで自炊。そんなナーバスな食事の好みで、サバイバルできるの?と不思議。意外です。ただし、この後、逆に食事に対するこだわりのなさを感じるエピソードが登場します。

 彼らは観光地の土産物をいっしょに売っているようなカフェに、行き当たりばったりな感じで入店して食事。ここはこだわりのなさを感じます。一方で、味にはこだわりがあり、この土産物カフェでステーキを注文して、「うん、やっぱりフランス料理はまずい」と嘆き。なんか妙な感じですね。





●良かった昔の時代なはずの平安時代でも「昔は良かった」と嘆き

 檀ふみさんの『まだふみもみず』によると、作家の田辺聖子さんが「昔の女の人は自分の思いを直接言うと、むきつけ(面と向かって無遠慮なこと)になるので、延々と遠回しに話して、心の綾(複雑な心の動き)を伝えようとした」といったことを話していたそうです。

 田辺聖子さんいわく、『源氏物語』もそんな雰囲気。檀ふみさんはこれを思い出し、最近の若い子は極端に短い言葉で会話をし、自分の心の微妙なひだを伝えるすべを失ってしまったのかもしれないと書きます。さらに、いくつかのマナー違反を挙げて、日本人が失ったものばかり思い出す…としていました。

 このまま終わると典型的な「昔は良かった」なのですけど、檀ふみさんがいいなと思うのはここで終わらず、きちんとオチをつけていたこと。「昔は良かった」に思える大昔の『源氏物語』でも、「古き良き時代は帰ってこない」といった一節があったというのです。

 たぶん人(特に高齢者)は古代から懲りずに「昔は良かった」を繰り返しているんでしょうね。このしょーもない昔は良かった論だけは、いつまでも失われないようです。


●在庫があるのに「在庫はない」と言って売るフランス人の価値観

 檀ふみさんの『まだふみもみず』に出ていた話。フランスのパリでクリスタルの食器を売っているバカラ社に行ったものの、どれもこれも高くて手が出ず。ただ、たまたまグラスが目に止まり、女優仲間の中井貴惠さんの結婚祝いにしようと思いつきます。値段も手頃で、仲間といっしょに買うので、これなら買えそうでした。

 ところが、店員さんは「これは在庫がなくて…」と渋い顔。で、いくつあるか?と聞いたら、なんと72個もあると言われて、吹き出しそうに。商売人が商品として大量に買い付けるならともかく、結婚祝いならそんなにいりません。この場合はわずか6個でした。

 購入後、別の客にも「在庫がない」と言っている声が聞こえます。檀ふみさんはこれがわからず、長い間ずっと不思議だったのこと。確かに不思議です。バカラでは大口顧客に売るのが普通で、それ以外は考えられないのでしょうか。それとも、「在庫がない」と言って焦らせて売るやり方なのでしょうか。

 これを理解するには、あるおばあさんの話がわかりすかったです。おばあさんは丁寧に包んだ中から割れたグラスを取り出し、「どうにか直せないかしら」と悲しそうに聞いたとのこと。どうもフランスでは、揃いの食器を常に数を揃えてずっと長く使っていくという考え方みたいですね。170年売り続けている商品もあるといいます。

 檀ふみさんの買った「在庫がない」食器が安かったのは、製造停止になっていたため。数を揃えてずっと使っていくというフランスの価値観だと買いづらい「訳あり品」だったので、いちいち将来在庫切れになることを断っていたようです。文化の違いだな…と、なんか妙に印象に残りました。






 『半径500mの日常』によると、群ようこさんが子供の頃買っていた有名週刊少年漫画雑誌には、なんでも透けて見える「透け透けメガネ」という胡散臭い商品の宣伝があったそう。群ようこさんは女の子なのでこれはほしくなかったけど、頭が良くなる「エジソンバンド」なるものは欲しかったそうです。

 親は「だまされるに決まっている」と言って、幸い(?)買ってくれず。ただ、群ようこさんは「そんな子供をだますものがなぜ漫画の本に載っているのか」と不思議だったそうな。これは確かに不思議。当時の出版社は子供をだまして稼ぐことにも躊躇なかったんでしょうね。今は大丈夫なんでしょうか。




 群ようこさんの『半径500mの日常』で、日本人旅行者は一時外国人から「ノーキョー」と呼ばれてバカにされるのが流行ってたとのこと。たぶん「トーキョー」のもじりなのでしょうが、この「ノーキョー」が何を意味するのかは本に書かれておらず。旅行客として来てほしくないといった意味での「ノー」とかけているんですかね。

 ここらへんの詳細は不明ですが、群ようこさんが「ノーキョー」と呼ばれてバカにされることに納得してしまう出来事がありました。しかし、海外に行く前の時点でからすでに馬鹿騒ぎ。成田空港の行くリムジンバスの中で団体客のおっさんたちがながら大騒ぎ。飛行機の中でももちろん大騒ぎで、大声で演歌、おまけに乗務員に卑猥な言葉を浴びせています。

 以上は笑えない話でしたが、海外についてからの行動は普通に不思議に思ったもの。経由地のアラスカ・アンカレッジ空港に降りた途端、うどん屋を見つけて叫び、うどん屋に駆け込み。群ようこさんに話しかけてきたおっさんなんかは目的地を誤解しており、海外に何をしに行くのかと純粋に不思議でした。

 一方、おばさんたちはカフェテリアでスイカをむさぼり食っており、これもみっともなく見えたみたいですね。そして、彼らに限らず、空港内の店を右往左往しているのは、日本人の団体観光客だけだったとのことでした。当時(バブル中の1988年頃のエッセイを中心に収録)の日本人の団体観光客の勢いが伝わる話です。




 群ようこさんの『半径500mの日常』であったイタリア人の適当さの話。イタリアから雑誌の入った封筒が届いたのだけど、とにかく切手の貼り方がひどいんだとのこと。1枚が45度に傾き、もう1枚が80度に傾いた上にはるかかなたに貼っています。切手なんて貼っていれば貼り方はどうでもいい…といった感じです。

 一方、日本では「親のしつけがなっていない」「だらしない性格」などと言われかねません。群ようこさんも会社で「まっすぐ貼らないと相手に失礼」と習ったとのこと。さすが日本人、相手に失礼のないように考え尽くされている…と外国人に感心されそうな話です。

 ただ、実際、「切手なんて貼っていれば貼り方はどうでもいい」が真理ではないか?とも思えます。なぜそんなことに神経を使うのか?とよく考えたら疑問。その程度のことで、「失礼な人だ」「だらしない性格だ」「親のしつけが悪い」などと思う人の方が、なんかよっぽどおかしいんじゃないか?という気もしてきます。

 群ようこさんは、おみやげなどの包装紙でも、きれいにはがさないと母からぶたれたそうな。ただ、母親はそうして溜め込んでおいた包装紙を使うでもなく、年末の大掃除のたびに捨てていたとのこと。これを群ようこさんは「表面的な日本人の美徳ごっこ」と表現。我々は本質的な部分を見逃しているのかもしれません。


●千利休時代からの伝統の樂焼は親の作品の写しはつくらせない

 『檀ふみの茶の湯はじめ』によれば、樂焼は千利休が自らの茶の湯の理想を体現すべく作らせた茶碗が始まり。千利休が自らの茶の湯の理想を体現させた茶碗ですので、代々の樂家当主にとっても当然ながらこれが基本。では、そっくり似た茶碗を作るのか?と言うと、そうではありません。

 樂家では当主にならなければ樂茶碗を焼けないのですが、技術を教えないだけでなく、なんと親の作品の写しのようなものをつくらせないそうです。前述の通り、もちろん初代は基本。その基本を消化した上で、「全く新しい自分を創っていく」ものだといいます。

 ちなみに樂家の十五代当主・樂吉左衞門さんは、「茶碗を芸術にした最初の男」と言われているとのこと。逆言えば、以前の茶碗は芸術ではなかったということで、やはり新しさがあるんでしょうね。千利休が好んだ初代である長次郎の茶碗とはかけ離れている…と感じさせる茶碗だそうです。


●「伝統とは、その時代にとって新しいものをつくり続けること」を体現

 前回の続き。こうしてできた作品、美しい作品を見るうちに檀ふみさんは、むかし誰かから聞いた「本当に新しいものは古びない。伝統とは、その時代にとって新しいものをつくり続けること」という言葉を思い出したそうです。私がよく書いている「伝統は変わらないことではない」と通じるものを感じました。

 ところで、前述した樂吉左衞門さんは、茶碗で伝統の樂家の十五代当主なのにもかかわらず、「小さい頃から茶が嫌い」。お稽古もしたことがないといいます。ただ、途中でお茶には目覚めました。ところが、このお茶に目覚めた場所というのがおもしろいです。なんとローマだそうです。

 ローマで出会った茶人は日本人女性ではあったそうなのですけど、その人がイタリア語でやるお茶がとてもしっかりしたもので、お茶を「初めておもしろいと思った」とのこと。檀ふみさんは、とてもしっかりしたお茶なら京都でもありそうなのに…と言っていましたが、樂吉左衞門さんにとってはこれが最初だったそうです。