2023年8月3日木曜日

お正月によく聞く『春の海』、実は西洋音楽の影響をうけた融合曲だった!

■2022/04/06 東儀秀樹聞いてるとナレーションの声入ってきそうと身構える
■2022/08/01 空目してしまう現代音楽・現代邦楽・現代雅楽…違いは?


■2022/04/06 東儀秀樹聞いてるとナレーションの声入ってきそうと身構える

 叔母がいらなくなったCDの中に東儀秀樹がありました。雅楽と今の楽器を組み合わせた曲。Wikipediaでは、現代雅楽というジャンルになっていました。ボーカルなどは入りません。
 ハイレベルで良質な楽曲ばかりなのですが、なんか映像重視なNHK高画質番組で流れてそうな感じだと思いました。…この説明で伝わるかな~? 自然や日本の建物を紹介する番組で使われそうな曲なんです。聞いていると、「そろそろナレーションが来るぞ!来るぞ!」と身構えてしまいます。(当然ナレーションは入りません)

 東儀秀樹と言うと、北海道の苫小牧市の駅前にあったレコード店(CDショップ)のことを思い出します。潰れちゃいましたが、長い間苫小牧市で一番大きかったんじゃないかなぁ…。室蘭市でも当時これより大きいお店を見た記憶がないので、当時は胆振(という区分が北海道にはある)で一番大きかったかもしれません。
 なぜこのお店を思い出すのか?と言うと、東儀秀樹を推していて特集コーナーがあり、視聴コーナーもあった記憶があるため。私が東儀秀樹を聞いたのはここが最初…というか、他で聞いた記憶がありませんわ。

 今考えると、お店が東儀秀樹を推すのは商業的にはどうか?という感じがしますね。ファンの方たちには申し訳ないですが、正直、たくさん売れるようなジャンルではないでしょう。私も東儀秀樹の曲は良質な楽曲だとは評価するものの、買おうとは絶対思わないタイプの曲です。
 ただ、同ジャンルで他に有名な人がいない…という事情があったのかもしれないと今になって思います。確かジャンル的には「現代音楽」(前述の「現代雅楽」とは異なる)みたいなコーナーがあった記憶。ここらへんでの一番の推しが東儀秀樹だったのだと思われます。
 そんなことを言ったら、そもそも「現代音楽」だけで視聴コーナーをひとつ設ける必要があるか?他のジャンルの視聴コーナー増やした方がいいんじゃないか?といった話でもありますけどね…。

 あと、私はこの試聴コーナーでしか知らなかったため、アルバムの表記「TOGI HIDEKI」を見て、「とぎ ひでき」と読むんだと、今の今まで勘違いしていました。正しくは「とうぎ ひでき」でした。
 東儀秀樹が漢字変換できなくて、「あれ?」と思って今気づいたんですよ。誰かに指摘される前に、自分で間違いに気づけて良かったです。東儀秀樹の話を今後誰かとする機会は、永遠に来ないような気もしますけど…。

■2022/08/01 空目してしまう現代音楽・現代邦楽・現代雅楽…違いは?

 東儀秀樹に関する話を読んでいてややこしいな!と思ったのが、「現代音楽」「現代邦楽」「現代雅楽」という字面がよく似て意味が異なる3つの概念があることです。空目しますわ…。
 とりあえず、字面はともかく意味の違いがわかるのは、「現代音楽」。こちらはかなり広い意味です。「独自研究」タグがついているものの、とりあえず、ウィキペディアでは、以下のような説明でした。

「現代音楽」
<現代音楽(げんだいおんがく)は、西洋クラシック音楽の流れであり20世紀後半から現在に至る音楽を指す。ドイツ語では「Neue Musik」、英語では「20th century classical music」などと表記されるようにその定義も非常に曖昧・抽象的であり、他の時代の西洋音楽史の区分のように、様式によって区分されたものではない>

 一方、問題なのは、「現代邦楽」と「現代雅楽」。ウィキペディアのそれぞれの説明は以下のとおりですが、字面だけでなく、意味的にも迷ってしまう、かなり区別に困る概念だと感じました。

「現代邦楽」
<現代邦楽(げんだいほうがく)は音楽のジャンルのひとつ。 琴・三味線・尺八等の和楽器による合奏が特徴。
『現代邦楽』の認知度は低く、用法にもぶれが見える。特に宮城道雄らの曲は古典に分類されることが多い。
『現邦(げんぽう)』、『現代曲』と略されることも多い>

「現代雅楽」
<現代雅楽(げんだいががく)は、日本古代の伝統音楽である雅楽の編成および一部の楽器を用いて現代に新しく作られた現代音楽である>

■2022/11/10 お正月によく聞く『春の海』、実は西洋音楽の影響をうけた融合曲だった!

 お正月によく聞いた『春の海』。和風の曲でもこの『春の海』は好きだなぁと子供の頃思っていたのですが、現代邦楽 - Wikipediaを読んでいてびっくり。この曲は西洋音楽の影響をうけた、邦楽と西洋音楽の融合曲だったとのこと。純粋な和風ではなく、洋風の要素があるみたいですね…。
 また、日本の伝統的な音楽は単独でほとんど演奏されず、飽くまで能や歌舞伎などとセット…という指摘も言われてみるまで気づかずに驚き。「音楽は単独で聞かない」というのが、本来の日本のユニークな伝統文化のようです。

<邦楽は、能や歌舞伎、長唄などとともに発展してきたという経緯があるため、雅楽を除いては、純粋に楽曲のみを鑑賞するという形式での演奏は行われなかった。 明治に入っての明治新曲の時期、また大正時代以後に宮城道雄が西洋音楽の影響をうけ、邦楽と西洋音楽の融合である『春の海』を発表すると、それに触発されたように四世杵屋佐吉・中能島欣一・杵屋正邦といった演奏家が「楽曲のみを鑑賞するための邦楽」をつぎつぎと発表した。この時期の音楽を新日本音楽と呼ぶ。>



 『春の海』は有名な曲のため、単独でWikipediaが存在。こちらでも「 新日本音楽を代表する楽曲」という話の他、私が書いていたようなお正月の曲…というイメージがあることが書かれていました。

<春の海(はるのうみ)は、日本の箏曲家であり作曲家の宮城道雄が作曲した箏曲。ヴァイオリン版も知られるが、本来は箏と尺八の二重奏である。 新日本音楽を代表する楽曲である。日本では、小学校における音楽の観賞用教材として指定されているほか、特に正月には、テレビ・ラジオ番組や商業施設等でBGMとして使用されているため、今日では正月をイメージする代表的な曲の一つとして知られている>

 昔聞いた音楽って今聴き直すと「以前より良い」と感じることが多いんですよね。これは個人的な話ですが、一般的には「年をとると神社仏閣の良さがわかってくる」みたいなこともよくあります。
 で、久しぶりに『春の海』を聞くと、子供時分以上に良いと感じられたか?と言うと、なぜか正反対。子供の頃の方が好きでしたね。なんか今聞くと全然。自分でも不思議です…。
 そういや、私は神社仏閣も全然好きになっていません。これも子供の頃の方がまだ興味があったかも…という感じ。うーん、どうも私の好みはどんどん日本の伝統文化から離れていっているのかもしれません。