2023年4月24日月曜日

虚無僧が持っている偈箱の「明暗」の意味とは?

【クイズ】禅宗の一派である普化宗の僧である虚無僧(こむそう)がよく持っている偈箱(げばこ)に書かれている「明暗」の意味として正しいものは?

(1)極楽(スカーヴァティー)と地獄(奈落、ナラカ)という意味。
(2)仏と討ち滅ぼすべき仏敵、あるいは智慧とそれを妨げる煩悩という意味。
(3)明暗寺(みょうあんじ)の所属であるという意味。

【クイズ・これな~んだ?】





 またこんなものわかるか?という画像クイズになってしまいました。あまり深く考えないでください。
 で、文章の方は虚無僧について。上記の写真が虚無僧がかぶっている帽子に見えたため。あれは、 「天蓋」と呼ばれる深編笠と説明されていました。

 虚無僧 - Wikipedia普化宗 - Wikipediaによると、禅宗の一派である普化宗(ふけしゅう)の僧である虚無僧(こむそう)といいます。ただ、古くは、「こもそう(薦僧)」ということが多く、もと坐臥用のこもを腰に巻いていたところからだとのこと。
 また、普化宗もだいぶ変わりました。まず、もともとは中国の宗派。 宗祖が普化さんなんで普化宗なんです。
 日本では、 臨済宗の僧心地覚心が中国に渡り、中国の僧を連れてきて伝わります。ただし、普化宗を公称し、一つの宗派として活動するのは、近世に入ってからでした。
 しかも、江戸時代になって、我々におなじみの虚無僧の集団が形成された頃になると、教義や信仰上の内実はほとんどなくなり、「僧」と称していながら剃髪しない半僧半俗の存在になりました。

 Wikipediaのあるページでは、1614年(慶長19年)に江戸幕府より与えられたとされる「慶長之掟書」(けいちょうじょうしょ)により、虚無僧の入宗の資格や服装も決められるなど組織化され、諸国通行の自由など種々の特権を持っていたため隠密の役も務めたとも言われるとされています。時代劇で、暗殺者や隠密、武士が本当の身分を隠して行動する時の姿として登場するのは正しいということになります。
 ただ、同じWikipediaの別のページでは、この書に「武者修行の宗門と心得て全国を自由に往来することが徳川家康により許された」との記述があるものの、原本は徳川幕府や普化宗本山である一月寺、鈴法寺にも存在しないため、偽書ではないかと疑問視されているとのこと。
 また、罪を犯した武士が普化宗の僧となれば、刑をまぬがれ保護されたことから、江戸時代中期以降には、遊蕩無頼の徒(遊び人や無法者)が虚無僧姿になって横行するようになり、幕府は虚無僧を規制するようになった、とも書かれていました。

 で、クイズにした 偈箱の「明暗」の話。「明暗」に宗教的な意味合いはなく、「私は明暗寺(みょうあんじ)の所属である」という程度の意味。
 また、そもそも 「明暗」と書かれた偈箱(げばこ)は、明治末頃から見受けられるようになったもので、虚無僧の姿を真似た門付芸人が用いたものだとのこと。つまり、本物の虚無僧が昔つけていたものではないようです。
 ただし、明暗寺(みょうあんじ)自体は本当にあったお寺。1335年に創建したものの、明治4年(1871年)に明治政府の廃仏毀釈により廃宗廃寺に。戦後になって再興されています。

【クイズ】禅宗の一派である普化宗の僧である虚無僧(こむそう)がよく持っている偈箱(げばこ)に書かれている「明暗」の意味として正しいものは?

(1)極楽(スカーヴァティー)と地獄(奈落、ナラカ)という意味。
(2)仏と討ち滅ぼすべき仏敵、あるいは智慧とそれを妨げる煩悩という意味。
(3)明暗寺(みょうあんじ)の所属であるという意味。

【クイズ】の答え (3)明暗寺(みょうあんじ)の所属であるという意味。



【クイズ・これな~んだ?】の答え


 写真の方は「マルちゃん 赤いきつねうどん」とコラボしたスナック菓子の「トルティーヤチップス 赤いきつね味」でした。わかるかって話ですね、すみません。お揚げの形を再現したものだそうです。
  感想を日記にメモしていたのだと思ったのですけど見つからず。忘れたみたいです。
 確か別段おいしくもないなといった味だったと思います。お揚げっぽさもよくわからず。普通にスナック菓子だよねといった感じ。ユニークさだけですね。