2023年7月12日水曜日

バイデン勝利と速攻で報じたマスコミ、トランプ大統領派のFOXニュースだった

バイデン勝利と速攻で報じたマスコミ、トランプ大統領派のFOXニュースだった

 
2020/11/06 マスゴミは左翼だからトランプ大統領に不利な捏造報道をしてる…といった主張を見かけます。ただ、そんなこと言う人の方がよほど捏造していることが多いですね。大統領選挙の場合は不正投票だと主張している人も多く出たのですが、右派マスコミがむしろバイデン勝利・トランプ大統領落選とすぐ報じたという話がありました。

  “味方”のFOXにいち早く「落選」報じられてトランプ激怒NEWSポストセブン / 2020年11月5日 17時5分は、ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男さんの記事。佐藤さんは、トランプ・チャンネルとも揶揄されるトランプ大統領派のFOXニュースを見ていたそうです。前日までよりはマシとは言え、選挙当日ですら、トランプ大統領にごますりするような内容の番組だったみたいですね。

 ところが、そんなFOXニュースで突然、FOXの予測・分析を担当する男性が、「2016年の大統領選挙でトランプ氏が獲得したアリゾナ州が、今回はバイデン氏の勝利になりそうだ」と、言い始めてひどく驚いたそうです。深夜11時半くらいの発言だそうですが、これは普通ではなく、大統領選挙で、各州の結果をこんなに早く明言するのは異例だとのこと。慌てて各局の特番をチェックしたものの、どこもそんなことは言っていません。リベラルなテレビ局の方がむしろ慎重だったようです。これだけなら1州だけの話なのですが、なんと事実上のトランプ敗北と受け取られるような話までしていて、ツッコミすぎでした!

 <さらに翌4日朝には、やはりFOXの番組で、当確が出ていない残る各州のうち、勝敗を決するキイ・ステートについて、「トランプ氏が勝利するには、ジョージア、ノースカロライナ、ペンシルベニアの3州すべてで勝つことが必須で、それでも恐らく勝利に届かないから、さらにミシガン、ウィスコンシンのどちらかを獲得する必要がある。が、ミシガンとウィスコンシンはバイデンだ。トランプリードのペンシルベニアも期日前投票が加わるとわからない」と、他局に先んじて「トランプ敗北」を匂わす分析を語って、さらに視聴者を驚かせたのである>

 FOXニュースのディシジョン・デスク(結果判定室)のデータ・チームのリーダーの アーノン・ミシュキンさんは、様々な統計的手法を駆使して複雑な予測モデルを組み立てる専門家。ウォール・ストリート・ジャーナルなど、他メディアから取材を受けることも多い有名人で、プロとしてのプライドがあったのかもしれませんね。

 ただ、佐藤さんは最初の発言のときに、いくらなんでも早すぎるし、この担当者はクビになるんじゃないかと心配したとのこと。実際、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、FOXがいち早く「トランプ落選」を報じたことについて、トランプ大統領はひどく怒っていたといいます。粛清されるおそれがありますね。

デマ捏造報道でトランプ大統領応援の右派マスコミが手のひら返し「不正投票の証拠はない、敗北を認めよ」

2020/11/09 前回の件、FOXニュースの選挙予測担当者であるアーノン・ミシュキンさんの独断ではなかった可能性があります。FOXニュースとして、トランプ切りに動いていたという可能性ですね。というのも、FOXニュースのキャスター、ローラ・イングラハムさんが最近、「敗北は不愉快なことだ。しかし、もしトランプ大統領がこの国を前進させることに集中するなら、彼のレガシーはより意味のあるものになるだろう」とツイッターに動画で投稿していたというのです。
 保守系メディアがトランプ氏を説得か(猪瀬聖) - 個人 - Yahoo!ニュース(2020/11/8(日) )によると、メディア王と呼ばれるルパート・マードックさんが所有する、FOXを含めた右派系3マスコミの大統領選に関する報道内容のトーンが突然、明らかに変わったと、英紙ガーディアンが指摘。「自身の“レガシー”を守るために潔く敗北を認めるよう、トランプ氏に訴えるメッセージを含んでいる」と報じているそうです。
 説得工作に乗り出したと見られる、ルパート・マードックさん所有の他の2メディアというのは、 大衆紙のニューヨーク・ポスト、そして経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル。このうちニューヨーク・ポストは、バイデンさんの二男ハンター・バイデンさんをめぐる「ウクライナ疑惑」を最近報道したところなんですよ。
 ヤフー個人ニュースの記事では突っ込んでいませんでしたが、実はこの疑惑は、以前、政治的すぎて不当だと党内からも批判が出る中で、右派・共和党が証拠を見つけようとして議会で調査を強行して、証拠なしとなった件でした。完全にデマ確定とまで言ってよいかはわかりませんけど、イメージとしては、過去に否定されたデマを投票直前に持ち出して蒸し返した感じで、相当偏っていると思いました。なお、トランプ大統領や日米の支持者が今盛んに訴えている不正投票の主張も、大半がすでにデマと判明したものです。
 ところが、これだけあくどいことをやっていた偏向報道のニューヨーク・ポストも、バイデン陣営が票を盗もうとしているというトランプ大統領の主張は根拠のない言いがかりだとして、トランプ氏を批判する記事も掲載したとのこと。本当でしたら、以前から中立な報道をしていてほしかったのですけど、今になって、いわば手のひら返しに走っている状況のようです。

トランプ大統領派だった右派テレビ局が選挙不正主張の記者会見中継を中断!「証拠を出してから言って」

 同じような話がまたあったのですが、記事のタイトル米司法省長官、選挙不正疑惑の捜査を承認 高官が反発し辞任 - BBCニュースは(2020年11月11日)というものでしたので、先にタイトルの件を紹介します。
 アメリカ・トランプ政権のウィリアム・バー司法長官は、全米の連邦検察官に対し、大統領選で不正があったという訴えについて捜査を認めると指示するメモを出しました。これに対して、司法省で公職選挙法違反の捜査を統括していたリチャード・ピルジャーさんが反発して辞任。なぜ反発したのか?と言うと、司法省と連邦検察官は選挙結果に関わらないという長年の伝統を覆すものであったため。これはおそらく、現政権が関わってしまうと、現政権に有利な方に働きかけられる可能性が高まるためでしょう。
 一方、このページに関係が深い話は、上記に関連する中で出てきた話でした。ホワイトハウスのケイリー・マケナニー報道官は、記者会見で選挙汚職の疑惑について主張したのですが、なんとこの記者会見の中継を右派テレビ局であるフォックスニュースが中断。アナウンサーのニール・カヴートさんは、「おっと、(トランプ政権報道官の)マケナニー氏が証拠となる詳細をあげてくれなければ、これ以上この記者会見をお見せすることはできません」として、証拠に乏しい内容だと指摘したそうです。一刀両断でぶった切ってますね。

トランプ大統領の盟友も批判「国家の恥晒し」「選挙不正の証拠があるなら出すべき」


2020/11/26 未だに大統領選挙の負けを認めておらず、弁護団の中心人物であるジュリアーニ弁護士自身が「証拠がない」と認めているような、根拠のない選挙不正を訴えているトランプ大統領。このため、右派共和党内でも、民主党のジョー・バイデン前副大統領の勝利を認めたり、バイデン政権への政権移行に向けて連邦資金を拠出するよう一般調達局(GSA)に求めたりする声が広がりつつあるといいます。
 とは言っても、右派内でもトランプ大統領と距離がある人たちはいましたので、彼らがそういった話をするならそれほど驚きではありません。特筆すべきなのは、トランプ大統領に近い人たちからもそういった声が出ているということ。例えば、 「バナナ共和国」「恥さらし」…共和党内からトランプ氏批判や敗北認める声 写真6枚 国際ニュース:AFPBB Newsによると、熱心なトランプ支持者として知られるデビン・ニューネス下院議員さえも、バイデン氏について「大統領選で成功を収めた」と右派FOXニュースに語り、遠回しにトランプ氏の敗北を認めたといいます。
 より激しいのは、大統領の盟友だったニュージャージー州のクリス・クリスティー前知事です。「もし不正の証拠があるのなら出すべきだ」と述べ、投票に不正があったという大統領の主張に同調しない共和党の知事を大統領の弁護団が中傷しているとして非難。「率直に言って、大統領の弁護団の振る舞いは国家の恥(恥晒し)だ」と強い言葉で批判しています。「私はこれまでずっと大統領の支持者だった。私は大統領のために2度投票した。だが選挙には結果がある。まるで起きなかったことが起きたかのように行動し続けることはできない」とも強調していたそうです。(CNN.co.jp : トランプ氏弁護団は「国家の恥」、共和党の盟友が痛烈批判より)